ニュース
2020/05/25 12:49
映画『アルプススタンドのはしの方』7月24日公開決定 春夏高校野球中止の今、新たな意味を持つ青春映画
新型コロナウイルスの影響で6月19日の公開が延期となっていた映画『アルプススタンドのはしの方』は、7月24日より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国で公開されることが決定した。
『アルプススタンドのはしの方』は、兵庫県立東播磨高校演劇部が上演し、第63回全国高等学校演劇大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞。今も全国の高校でリメイクされ続けている名作戯曲が原作。高校野球の応援に来た、冴えない高校生たち4人が、アルプススタンドの隅っこで繰り広げる会話劇。「しょうがない」と最初から諦めていた彼女たちだったが、それぞれの想いが交差し、先の読めない試合展開と共にいつしか熱を帯びていく。
昨年浅草九劇でリメイク上演され、同年度内に上演された演劇から選出される“浅草ニューフェイス賞”受賞。好評を経て城定秀夫監督により映画化されることとなった。脚本は九劇での演出を手がけた奥村徹也。出演に小野莉奈、平井亜門、西本まりん、中村守里、黒木ひかり、目次立樹ら注目の若手俳優たちが揃った。
新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、TOKYO2020(東京オリンピック)や春夏の全国高校野球大会が中止となり。諦めきれない思いが充満する中、登場人物たちと同世代も、夢を見る頃が過ぎた大人たちも、笑って泣ける珠玉の青春映画が誕生した。
なお今回の公開決定を受け、原作を手がけた元東播磨高校演劇部顧問の籔博晶、そして城定秀夫監督からメッセージが届いている。
■城定秀夫(監督)
「この映画を制作している頃は、まさか世の中がこんな風になるなど、ましてや高校野球が中止になる事態などゆめゆめ想像していませんでしたし、これからの世に本作がどのような形で受け入れられ、お客様にどう感じてもらえるのかも正直まだ分かりません。しかし、今だからこそ響く何かがこの映画にはあると強く信じています。しょうがないと諦めて俯くばかりでは前には進めません。一人でも多くの方に観ていただき、元気になってもらえることを切に願っています」
■籔 博晶(原作)
「アルプススタンドのはしの方」はもともと、正規部員たった4人の小さな演劇部が作った作品でした。最初の上演の観客は100人弱。それがたくさんの人たちの後押しを受けてあれよあれよという間に大きくなり、気づけば全国の映画館で上映されるまでになっていました。本当に驚きと感謝でいっぱいです。完成した映画にはキャストや監督はもちろん、ここまで作品を押し上げてくれた人たち全員の思いがこもっているように感じました。その熱を、是非多くの方々に感じ取っていただければと思います」
■あらすじ
「高校野球・夏の甲子園、全国大会一回戦。夢の舞台でスポットライトを浴びている選手たちを観客席の端っこで見つめる冴えない4人。夢破れた演劇部員・安田と田宮、遅れてやってきた元野球部・藤野、帰宅部の成績優秀女子・宮下。「しょうがない」と最初から諦めていた4人だったが、それぞれの想いが交差し、先の読めない試合展開と共にいつしか熱を帯びていき…」