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2020/03/24 15:01
女優・松本穂香、東日本大震災10年目のドキュメンタリーでナレーション「知ることの大切さを実感しました」
東日本大震災復興シンボルソング『あすという日が』の作曲者・八木澤教司が被災地を巡り、新たな曲をつくる過程を追いかけたドキュメンタリー番組『私たちの震災10年目〜あの日を伝えるアンサンブル〜』が3月28日・29日・30日の3日間、独立U局計6局にて放送される。同番組のナレーションを、女優・松本穂香が手掛けている。
岩手県出身の作曲家・八木澤教司は、2011年の紅白歌合戦で夏川りみと秋川雅史によって歌われた復興シンボルソング『あすという日が』の作曲者。東日本大震災から10年が経とうとする中で、「震災の記憶を風化させてはいけない」、「被災地で活動している方を応援したい」という思いから、新曲制作を決意。八木澤が曲作りの過程で被災地の現状を知るために宮城県沿岸部を巡る旅を番組は追った。
訪れたのは児童のほとんどが津波の犠牲になった大川小学校跡地や、震災当時の写真や残された遺品を展示する「南浜つなぐ館」。そして、津波で流された防潮林を復活させようと植樹活動を行うNPO「わたりグリーンベルトプロジェクト」や被災者の自立支援を進める「ゆめハウス」など。そこで被災地で活動を続ける様々な人との出会い、つながりにより、新たな歌『南風が吹いたら』が完成。完成した曲は海上自衛隊音楽隊が演奏した。
作詞は、八木澤の妻・武田あゆみが担当。「春に吹く暖かな南風が、冬の凍てついた寒さを和らげていくように、誰の心にも温かさを吹き込んで、前向きに生きてほしい」という願いを込めたといい、全国の合唱部や吹奏楽部が歌い、演奏できる楽曲として制作された。
そして番組のナレーションは、多くのドラマ、映画に出演し、現在『酔うと化け物になる父がつらい』が公開中、2020年には『みをつくし料理帖』、『君は彼方』と主演映画の公開が控えている。
松本は「今回、ナレーションのお話をいただいた時、東日本大震災から10年が経とうとする中でたくさんの人の気持ちが詰まった番組のナレーションという大役が私に務まるのだろうかという不安がありました。しかし、お声掛けしてくださったからには、精一杯やらせていただこうと思いました。実際に映像を観ると、私たちがまだまだ知らない、震災の現実や、復興の道のりがあることに気づかされました。そしてもっともっと日本全体で支援していく必要があると感じました。収録時は、色んな方の思いが詰まっていることを考えると、生半可な気持ちでやる事は許されないと緊張しました。ただ、私ができる精一杯の心を込めて、ナレーションさせていただきました」と、ナレーションに込めた想いを語る。
被災地で活動している人々に向けて「私には想像もできない経験や、理不尽なこと、やりきれない気持ちなどがたくさんあると思います。『頑張って』とは簡単に言えないけれど、皆さんの姿を見て、力をもらう人はたくさんいます。私もその一人です。未来の何かにつながることを信じて、私も自分の出来る事を頑張ろうと思います」とメッセージ。
そして「私は“知ること”の大切さをこの番組を通して改めて実感しました。東日本大震災でたくさんの尊い命が奪われました。同じことを二度と起こさないためにも、過去と向き合っていくことが必要なんだと思います。ぜひ、大切な方とご覧いただきたいです」と視聴者に向けてコメントした。
『私たちの震災10年目〜あの日を伝えるアンサンブル〜』は、3月28日(土)に千葉テレビ、群馬テレビ、29 日(日)にテレビ埼玉、テレビ神奈川、とちぎテレビ、30 日(月)にサンテレビの独立U局計6局にて放送。