現在公開中の映画『殺さない彼と死なない彼女』 公開記念トークイベント【殺カレ死カノ男子会】が、27日に都内にて開催され、ゆうたろう、金子大地、中尾暢樹、小林啓一監督が登壇し、和気あいあいトークを繰り広げた。

　Twitterに投稿した四コマ漫画が多くの読者の胸を打ち、熱狂的な支持を集める漫画家・世紀末の処女作にして代表作を実写映画化。「殺す」が口癖でスマホ依存症の無気力少年・小坂れいを間宮祥太朗が演じ、「死にたい」が口癖の心優しきネガティブ少女・鹿野ななを桜井日奈子が演じている。

　本作は、試写会のアンケートで"ナミダ率(泣いた率)91％"と高い数字を出し、公開後はさらに、絶賛＆号泣の声がSNSで驚異的な広がりを見せ、リピーターが続出。映画レビューサイトでも軒並み高評価を獲得するなど感動の一大ムーブメントを引き起こしている。
　この日の公開記念トークイベントは、本編上映後にキャストと小林監督が登壇。「映画鑑賞後なので静かだったらどうしようと心配しましたが、みんな元気で嬉しいです」とゆうたろうと中尾が顔をあわせホッとした様子を見せる。また、この日が誕生日だった中尾は、「今日は僕の誕生日のためにありがとうございます。23歳になりました。今年はばかみたいに売れたいです!」と決意を語り会場をわかせた。

　公開から約10日が経ち、周りからの反響について聞かれると、金子は「(役柄的に)嫌われますね。あと、『泣いた』と。嬉しかったです。僕の役のイケメンくんはそういう感じではないんですが」と語り、サイコキラーくん役の中尾も「『超嫌いになりそうだった』と言われ、嬉しいです」と役を全うしたことを喜んだ。八千代役のゆうたろうは「映画館で鑑賞したときに、周りが途中からグスングスンがすごくて、改めて嬉しく思いました」と語った。

　次に客席とのQ&Aに移り、「自分に似ていると思ったキャラクターは？」という質問に、ゆうたろうは「八千代はちょっと陰がある部分とか、普段のトーン、意外とツンデレなところなど似ていると思いましたが、似ているから逆にやりづらい部分もありました」と明かした。続いて、映画の主人公が「死にたがりの少女」ということになぞらえて、「彼女に『死にたい』と言われたらどうしますか？」という質問が上がると、ゆうたろうは「自分がそうさせているんじゃないかと不安になりますね。改めるかもしれないです」と真面目に回答。そんな中、隣の小林監督から「死にたい」とコントのように言われた金子は、イケメンくん風に「ダーメ！」と甘さ全開で小林監督をハグしてみせ、会場は黄色い歓声で埋め尽くされた。その後、改めて「実際言われたら困ります。『そんなこと言うなよ』と言って逃げます」と答えた。

　また、好きなセリフについては、中尾は「八千代くんが『君は君を好きにならない僕を好きなんじゃないのかい？』と言うのは深いと思いました」と述べ、金子は「セリフがないときのゆうたろうの表情がいいと思いました」と明かす。ゆうたろうは「小坂が好きで、『お前が死んだら俺は少し変わるな』と言う場面、小坂って儚い存在なので、あの顔面であの距離感で言われたいと思いました」と告白。

　「会話と会話の間に独特な間がありましたが、それぞれどのように意識していましたか？」という質問には、ゆうたろうは「ペアの空気感は大切に作り上げたいなと思っていたので、リハーサルを何度もやりながら、撫子ちゃん役の箭内さんと二人で話し合って決めました」と回答。金子はきゃぴ子との会話について「普通はああいう話し方はしないのに、違和感なく見れるのは、監督の演出のおかげだと思います」と語った。一方、小林監督は「会話なので、"ちゃんと相手の話をきいてちゃんと答える"ということは、そうしないと、身体からセリフが出ないので全員に意識してもらいました」と説明。サイコキラーくんを演じた中尾は、「サイコキラーになろうという意識でやったのではなく、セリフの内容を自分に落とし込んで自分の正義を貫いた感じです」と振り返った。

　最後に小林監督が「"アナ雪"もやってますが、“コロカレ”もまだまだロングランでやっていきたいのでよろしくお願いします」と本作が広く届くことを願い、盛況のうちにうちに男子会は終了した。

　なお、12月1日(日)映画の日限定で上映劇場にて来場者プレゼントの配布が決定。プレゼントは、原作者・世紀末氏が今回のために特別に描き下ろしたイラストの映画特製ステッカー。ステッカーに描かれているのは、映画と同じ衣装で花火をする小坂と鹿野のイラスト。映画で、夜の公園で花火をしようとする小坂と鹿野のシーンを観た後は、より一層感動を誘うイラストになっている。

　映画『殺さない彼と死なない彼女』は大ヒット上映中。なお、オーディションサイト『デビュー』では、本作でW主演を務めた間宮祥太朗と桜井日奈子の対談インタビュー掲載中。原作を読んだ感想や撮影秘話、お互いの印象、さらには二人の青春時代のエピソードなどを語っている。

（C）2019映画『殺さない彼と死なない彼?』製作委員会