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2018/04/20 23:44
鈴木勝吾らがド派手に立ち回る、ハイテンポ・ハイテンション・コメディ「ザ・池田屋!」開幕
俳優の池田純矢が作・演出を手がける、ハイテンポ・ハイテンションコメディの第3弾、エン*ゲキ#03「ザ・池田屋!」が、20日より東京・紀伊國屋ホールにて開幕。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われ、池田をはじめ、鈴木勝吾、松島庄汰、中島早貴、松尾貴史が囲み取材に出席し、本番への意気込みを語った。
池田の企画・脚本・演出による「エン*ゲキ」シリーズは、“演劇は娯楽であるべきだ”を信条に、すべての世代が楽しめ、笑い、感動できる王道のエンタテインメント作品を深く追求するために立ち上げた企画。第3弾となる今作のテーマは、幕末に京都の旅館で起こった『池田屋事件』。新選組の視点で描かれることが多いこの事件を、襲撃された側である長州藩の志士・吉田稔磨を軸に、史実に基づながらも池田独自の新解釈のオリジナルストーリーが展開されていく。
シリーズ第3弾となる本作について、池田は「1年半前から準備をしてきまして。脚本があがったときは、まだまだ先だなと思っていたけど、あっという間に初日を迎えることになりました」と述べ、「自分の力だけでなく、キャスト陣やスタッフさんたちに助けられて、めちゃくちゃいい作品ができた。自信をもって劇場に持ち込んだ作品です」と胸を張る。そして「その反面、ちょっとドキドキもあり、いい感じの高揚感があって、高まっております」と笑顔を見せた。
主人公・吉田稔磨を演じる鈴木は「毎日が初日だと思って、いい緊張感を持って最後まで頑張りたいと思います」と意気込む。さらに、鈴木は本作で、吉田が自身の思いを独白するシーンで圧巻の長ゼリフを披露しており「毎回限界までやっています。それくらいの気持ちで最後まで走りぬけたい。きっと千秋楽までには安定するんじゃないかな(苦笑)」と吐露。
沖田総司を演じる松島は「コメディなので、お客さんが入ってどう変わるのかわからないのでそこが楽しみですし、お客さまにパワーをもらいつつ、どこまでハジけられるのか楽しみ」と明かしつつ、「この舞台は笑いあって、シリアスあって、また笑いがあって…と繰り返していくし、いい意味で安定していない(笑)。衣装もこの時代なのにスニーカーだし、安定してないんですよ」とコメント。すると、鈴木が「(記事の)見出しが『この舞台、不安定』になっちゃうから」とツッコミ、池田は慌てて「やめて本当に!(笑)。芝居は安定してますから!!」と訴え、笑いを誘う。
松島と同じく「エン*ゲキ」シリーズ初出演となる中島。「キャストのみなさんの熱量がすごくて、舞台上に立っているだけで魂を吸われそうになる舞台。みなさんに負けないように、おつねという役を全力でやらないと、潰されるなと思っています」と気合十分。また、ゲネプロで毒舌キャラとして強烈なインパクトを残していた中島は「初見の方はきっとびっくりしてしまうかもしれません(笑)。でも私、普段はそんなに口悪くないですからね!」とアピールしていた。
芝居はもちろん、歌やダンス、迫力満点の殺陣など、目まぐるしいほどにハイテンポに展開されていく本作。松島は「殺陣をやるのがほぼ初なのに、沖田総司役ということで、プレッシャーしかなかったのですが、周りのみなさんに助けられながら頑張っています」と語りつつも、「でも、ま〜大変です。しんどいです」と本音をポロリ。それを聞いた池田は「さっきから、しんどいとか大変とかばっかり出てくるから、なんか(作・演出の)僕がすごい悪い人みたい…」と肩を落とす。
それに対して松島は「いやいや、尊敬してますよ」とフォローしながら、「尊敬はしてますけど、なっきぃ(中島)に関しては、さっきゲネプロ終わったときに、ベンチで顔死んでましたからね(笑)。今はちゃんと外用の顔してますけど」と暴露。すると池田も「外面ばっかりいいからな」と乗っかり、中島はすかさず「止めてくださいよ!(笑)。印象、超悪いじゃないですか!!」とツッコミ、息の合った掛け合いで場を盛り上げていた。
また、演出家としての池田について聞かれた松尾は、「“こうしてほしい”という理由がはっきりしていて、説明責任をきちんと果たされるので、それがすごいなと思いました。だからこそ、みんな納得して動けるし、素晴らしい稽古場でした」と絶賛。松島も「僕よりも年下で、脚本と演出もするって、最初は不安だったんです。すごい迷いが多い稽古場になるんじゃないかと思っていて」とオファーを受けた際の正直な思いを明かし、「でも、稽古場では迷いなくビシビシ言うし、それにすごく愛がある。こだわりもすごく強くて、言葉ひとつ一つ納得できたし、一切、反抗の心がなかった。こういう年下いるんだ、すごいなって驚きです」と吐露。
最後に、池田は「『エン*ゲキ』は、高尚なものではなく、どこまでもエンターテインメントでありたいという想いで立ち上げました。友達と遊びに行くのと同じような気持ちで劇場に足を運んでいただいて、2時間楽しんでもらって劇場を出ていただけたら、それだけで満足です」と想いを語り、「そういうエンターテインメントを作り続けられるように、今回もこれからも頑張っていきます」と宣言。
鈴木は「あとは劇場に来てくださるお客さまのためにやるだけです。次の『エン*ゲキ』があったら、また観に来たいなという気持ちになってくれるような舞台になったらいいなと思います」と述べ、松島も「役者全員が、ハイテンポ・ハイテンションで熱がものすごいので、観に来ていただけたら、間違いなく損はさせません!気楽に遊びに来てください」と呼びかけた。
エン*ゲキ#03「ザ・池田屋!」は、4月20日(金)〜30日(月・祝)まで紀伊國屋ホールに上演。その後、大阪公演が5月11 日(金)〜13日(日)にABCホールにて上演される。