女優の美山加恋と演歌歌手のさくらまやが16日、「2万人の鼓動 TOURSミュージカル『赤毛のアン』2017」東京公演（新宿文化センター）前の囲み取材に出席した。

　今年20年目の節目を迎える「TOURSミュージカル」は初演以来、一人でも多くの人にミュージカルの良さを知ってもらうために「日本全国で公演を実施」「全公演全席無料で観客を招待」「夢を持つ子供たちのために全国で出演者オーディションを実施」を理念に毎年公演を行なっている。

　これまで山川恵里佳、華原朋美、島谷ひとみ、神田沙也加、高橋愛、上白石萌音、上白石萌歌が演じてきた主人公「アン・シャーリー」を、今年は天才子役として名を馳せ、現在は『キラキラ☆プリキュアアラモード』で主演声優も務める美山加恋が演じる。

　13日の北海道を皮切りに、14日の宮城、15日の埼玉を経ての東京公演。美山は「いよいよ東京に帰ってきて、後半戦が始まるので気合を入れて頑張ります」と気を引き締め、アンの親友ダイアナ・バリーを演じるさくらは「東京公演は初めての生バンドなので、緊張するけど楽しみ！」と笑顔を見せる。

　今回の作品ではアンがグリーンゲイブルズに来てから、また旅立とうとするところまでが描かれる。美山は「天真爛漫なアンが、様々な人との出会いを通じて大人になっていく成長の物語。アンはコロコロといろんな感情になって、起伏が激しいので、体力的に来ますね」とアンを演じる苦労を語る。

　さらに実年齢20歳の美山に対して役柄のアンは11歳。「普通の11歳より無邪気で、小学1年生ぐらいのピュアな心の持ち主」という部分を意識して役作りをしている。11歳のときには子役として仕事をしていた美山は「すでにこの世界にいて大人と接していたので…うらやましいです。そういう風にいたかった」とポツリ。

　一方、ダイアナ役が3年目となるさくらは「周りを見る余裕が出てきて、舞台上だけでなく、いろんな方に支えられているのが分かって、年々責任を感じています」という。ミュージカルの舞台にも慣れてきたが「ビブラートが強すぎるって言われます。気をつけてるんですが、感情が高ぶると出ちゃうんです」と演歌歌手としての宿命に苦笑い。

　自分でも課題としているダンスについては「アンケートではよく『踊り頑張れ』って書いていただくんですが、『まやちゃん意外とダンスできるんですね』って書いていただくと、歌を褒められるより嬉しいです！　もっと褒めて欲しい」と笑った。

　プロの歌手・さくらとデュエットするシーンもある美山は「去年から声優をやらせていただいて、キャラソンで歌の仕事も増えているんですが、まやちゃんの歌を聴いてるとどんどん自信がなくなる…」と弱気な発言も。しかしさくらは「歌声がキレイなんです。私が苦手な“喋るように歌う”というのも出来てらっしゃる」と美山の歌に太鼓判を押した。

　囲み取材の後には、生バンドで素晴らしいハーモニーを聞かせた2人。東京公演は17日まで行なわれ、その後愛知、福岡、広島、大阪と巡演していく。