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2016/03/23 06:01

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女子高生アイドルが東大生に知力で勝つ! すイエんサーガールズが証明する『グルグル思考』の力

書籍『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(講談社)の刊行記念スペシャルイベントに登壇したすイエんサーガールズ。メンバーを代表して(左から)江野沢愛美、谷内里早、前田希美、小林れいの4人が登場(C)Deview
書籍『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(講談社)の刊行記念スペシャルイベントに登壇したすイエんサーガールズ。メンバーを代表して(左から)江野沢愛美、谷内里早、前田希美、小林れいの4人が登場(C)Deview

 NHK Eテレの科学番組『すイエんサー』で活躍するモデル・アイドルユニット「すイエんサーガールズ」が21日、彼女たちをテーマにした書籍『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(講談社)の刊行記念スペシャルイベントを開催。メンバーを代表して江野沢愛美、谷内里早、前田希美、小林れいの4人、そして番組プロデューサーで著者の村松秀が登壇した。

 『すイエんサー』は、「じゃんけんで必ず勝ちたい!」「なんで笑うとついつい手を叩いてしまうの?」「カステラの紙をメッチャきれいにはがしたい!」などなど、日常に転がっている素朴な疑問を「すイエんサーガールズ」がハチャメチャに、ゆるく、楽しく解いていく番組。メンバーには事前にお題や台本も渡されず、一見無駄な、あさっての方向に見えるふんわりしたヒントだけを頼りに、自分たちの力で必死に答えを解き明かそうとチャレンジしていく。スタッフは、このように徒労感を伴い、右往左往する思考を「グルグル思考」と呼び、『すイエんサー』は「グルグル思考」を鍛える番組なのだという。

 著者で番組プロデューサーの村松は「何でもネットで検索すれば情報が出てくる社会に慣れると、情報は与えられるもので、自分で考えることをしなくなっちゃう。“カステラの紙をものすごくキレイにはがせたら嬉しい”なんて、気にはなるけどまじめに考えたことは無い。実はそういう身近な題材を考えることが、イコール科学するということ」と語る。毎回すイエんサーガールズによって導き出される身近な事象のしくみは、実は大学の研究テーマに匹敵する高度なものだったりするのだ。

 そんな「グルグル思考」を鍛えた「すイエんサーガールズ」は、東京大学の学生と『知力の格闘技』で対決をする。第1戦として行われた、紙だけで強度の高い橋を作る「ペーパーブリッジ対決」ですイエんサーガールズが圧勝。第2戦の紙の構造物の高さを競う「ペーパータワー対決」でも東大生を返り討ち。その後も「すイエんサーガールズ」は、京都大学、北海道大学、東北大学、九州大学の理系大学生との「知力」の勝負で5勝4敗と勝ち越している。本著では、この対決の過程および番組でのチャレンジを克明に記録し、彼女たちの「グルグル思考」の秘密に迫っている。

 東京大学との第1戦にも参戦した江野沢愛美(まな)は「第1戦の収録当時は中学3年生で、何も知らされずに東大生からの挑戦状を渡されたことを鮮明に覚えています。収録は大変なことも多いし、台本も無くて、現場でみんなに会った瞬間に“今日はこのメンバーなんだ”って知るぐらいで。朝からロケが終わるときまでずっと同じ内容で“グルグル”してます。おかげで中学や高校のテストのときに『諦めない力』がつきましたね」と語る。

 『知力の格闘技』全14回中13回に出場している谷内里早(リサ)は「挑戦状をもらったあの日を考えると、知力の格闘技がシリーズ化するっていうことも想像しなかったし、何年越しで本になるなんて、あの場にいた誰も想像しなかったと思います。この本を読んで、こんな考えで台本が無かったり、いろんなシチュエーションやアイテムを用意してくださってたんだなということが初めて分かって。何気なくやっていたことでもすっごいグルグル思考をしてたんだなって感じました」と本著を読んで改めて番組を理解したようす。

 前田希美(まえのん)は「番組に出た最初の頃は難しくて、全く答えられなかったりしたんですけど、収録を重ねるうちに、ヒントをもらわなくても“絶対に自分たちで早く答えを出してやるぞ”みたいな気持ちを持つようになって。『すイエんサーのスタッフさんVSすイエんサーガールズ』みたいに、スタッフさんを驚かせたいという気持ちが持てるようになって、自分自身も成長できました」と番組出演の効果を語る。

 小林れい(れい)は「私たちは出されたお題を解いているんですけど、作ってくださるスタッフさんの側ほうが大変なんじゃないかって、この本を読んでいて思いました。私も最初のほうの収録では全然発言できなかったんですが、回を重ねるごとに、“とにかく思ったことをたくさん言おう。そうしたらそのなかに正解があるから黙ってないで発言していこう”っていう考えが自然に身につきました」と成長を実感している。

 『知力の格闘技』の対戦相手は、理系大学生から、誰もが名前を知る一流企業へと進化。しかし今年1月に放送された優勝チームによるグランプリ大会で「すイエんサーガールズ」は優勝。トロフィーを奪還したリサは「おかえり」と大粒の涙を流した。リサは「一番最初の対決で勝ってしまったんですが、もちろん勝負なので負けることもあるんですよ。勝ち続けることの難しさを感じましたが、視聴者の方が応援してくださるので、その期待に応えたいという気持ちが一番ですかね。後はどんどん敵が強くなっていくのがプレッシャーでした。でも、考えることや作ることは楽しいので、みんなで一緒に考えて作り出したものが、勝負で勝てたという喜びはなかなか普段味わえないので、その喜びや、負けた悔しさは大きいものがあります」と想いを語る。

 対決は個人ではなく、『グルグル思考』を鍛えた「すイエんサーガールズ」みんなの力を結集できたことも勝利の要因だ。れいは「とにかくみんなで意見を言って、いいなと思ったものを組み合わせています」といい、リサは「もともと固定観念が無くて、何が正解かが分からないところから始まっているから、“全部試さなきゃ”っていう気持ちでやってるので、“これはダメでしょ”みたいなものがあまりないんです。とにかくやってみているうちに“これがいい”というのを発見してまとめています」と、柔軟な思考と、トライ・アンド・エラー、チームワークの強さについて語った。

 日本の教育関係者も注目する科学(?)番組『すイエんサー』。かわいい女の子目当てで観ていても、自然と科学し、グルグル思考が鍛えられる同番組を知る資料として『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』は一読の価値ありだ。

関連写真

  • 書籍『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(講談社)の刊行記念スペシャルイベントに登壇したすイエんサーガールズ。メンバーを代表して(左から)江野沢愛美、谷内里早、前田希美、小林れいの4人が登場(C)Deview

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  • 『グルグル思考』を鍛え、なんでもやってみようという気持ちが身についたと語る谷内里早。服のリメイクにも挑戦するようになったという(C)Deview

  • 書籍『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(講談社)の囲み会見より(C)Deview

  

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