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2015/11/04 22:58
舞台『ベイビーさん 〜あるいは笑う曲馬団〜』プレイベント開催。鈴木勝吾、一輪車挑戦に「ドキドキ・ハラハラ」
11月7日(土)に初日を迎える舞台『ベイビーさん 〜あるいは笑う曲馬団〜』の公演直前プレベントが、2日にZepp六本木ブルーシアターにて行われ、池田純矢や鈴木勝吾、井澤勇貴、入来茉里らがキャスト陣が登場。キャストによる座談会などで盛り上がる中、『ライオンキング』の初代シンバ・坂元健児が、ミュージカル調で同舞台の即興PRを行い『心配ないさ〜!』と美声を轟かせて会場を沸かせた。
同作品は、小説・エッセイ・脚本、さらには講演・ライブ活動、笑殺軍団リリパットアミーなどでの演劇と、多岐にわたる活動を展開した中島らもの幻の傑作戯曲。舞台は、第二次世界大戦に突入しようとしたいた昭和16年、満州は新京。とあるサーカス団を八代大佐らが、演目内容が戦時下に適正かどうかを確認するため視察していた。サーカスを曲馬、ピエロは道化、ライオンは獅子など敵性語を改めるように指示をはじめる。食料が不足する時代でもあり、餌を大量に食べる動物に不服がぶつけられる。それに対しサーカスの連中は「餌を食わない動物もいる」と反論。「餌を食わん動物なんぞいるもんか!」と息巻く八代大佐の前に連れてこられたのは「ベイビーさん」と呼ばれる謎の動物だった――。
主演を務める池田は、軍人としての自分と本来の自分との間で葛藤している内海少尉を演じることについて「今回は芝居も身体的にも、わりと縛りのある役柄なので窮屈ではある。でも、最近はその窮屈さが楽しくなってきました」と語る。孤児として彷徨っているところをサーカス団に拾われる少年(ボーズ)を演じる鈴木は「このようなパーティー(イベント)が催されるほど、賑やかカンパニーでやってます。僕達も楽しんでやっているし、お客さんにも賑やかに楽しんで帰ってもらいたいです」とコメント。
この日のイベントで紅一点だった、玉乗りみならい・玉を演じる入来茉里は「紅一点とおっしゃっていだたきましたが、稽古場ではいつも罵声を浴びせられていて(笑)」と暴露しつつ、「(もう一人の女性キャスト)林希ちゃんと共に華を添えられるように頑張ります」と笑顔を見せた。
また、サーカス団のゾウ使い・ゾウさんを演じる井澤勇貴は「こういった作品に携わらせていただくのが初めてで。どちらかというと、これまで僕たち世代の、いわゆるイケメンで歌って踊ってという舞台が多かったので……」と語ると、「俺はイケメンだって話?」と共演者からの鋭いツッコミ。慌てて「いや、僕がそういう風に言ってるわけじゃなくて!」と必死に弁解すると、鈴木が「井澤くんはカッコイイんです!」と大声でフォロー。井澤はそんなフォローに照れ笑いしつつ「最近、やたら鈴木勝吾くんが『井澤、カッコイイな。俺、この顔になりたかったな』って言ってくる」と告白。そして改めて「先輩方とこういう風に芝居をするという経験があまりなかったので、すごく学ばせて頂いてますし、新しい世界で楽しいです!」と力強く語った。
サーカス団で怪力を見世物にする人気者・チカラさんを演じる坂元は「名前の通り力持ちの役。44歳になる年になって、力技をやるとは思ってませんでしたけど、懸垂とかも毎日やったり、日々頑張っております」と語り、「衣装見てもらえればわかるんですけど、僕の上腕二頭筋と三頭筋が丸出しです」とコメント。すると、入来が「でも、もう1個出てますよね?」と返すと、「片乳も出てるんですけど、20代とかだったらその状態でもいいんでしょうけど、40歳過ぎるとすごく恥ずかしい。稽古はすごく楽しかったんですけど、これから本番出るのが恥ずかしいなって思ってます」と赤面。
劇中では、一輪車や玉乗り、曲芸などを披露するため、役者たちは様々な努力をしたという。共演者曰く「人一倍早く稽古場に入り、一輪車の練習をしていた」という鈴木は「事故なく公演を終えられるかドキドキ・ハラハラです」と語り、一輪車の世界チャンピオンが指導に訪れたということで「一輪車ってこんなに広い世界なんだ、こんな乗り方があるんだって思った。全然そこには追い付いてないですけど、できる人を見ていると、自分もできるようになるのかなって」とコメント。また、玉乗りに挑む入来は「それぞれみなさん練習していて、段々とできたりしている中、私は玉にいっこうに乗れなくて……。でも、”玉乗り見習いの玉ちゃん”なので、最終的には乗れなくてもいいんじゃないかっていう感じで落ち着いてはいます」と苦笑いで語るも、劇中では、入来の新体操の経験を活かし、体の柔らかさなどその特技が存分に発揮されているとのこと。
さらに、坂元は「稽古の最初の頃、(演出の)G2さんが曲芸の動画を見せてきて、『コレやって』と言われて……。“イヤ、やり方わからないから”と困惑していたときに、以前共演したことのある、シルク・ド・ソレイユの方に指導に来てもらって、教えて教えていただいて。ちゃんと理論があって、わかりやすかったです」とコメント。すると鈴木は「世界チャンピオンにシルク・ド・ソレイユって、僕たちがどんなもんやるのかって、ハードル上がってる」と焦り、坂元も「シルク・ド・ソレイユを想像しないでくださいね。指導に来てもらっただけですよ」とファンへ語りかける。しかし、八代大佐を演じる小須田康人は「軍人の役なのでみんなと絡むシーンが少なくて、サーカス団の人たちが何をやっているか知らなかったんですが、通し稽古を観たとき、“この芝居の3割はさかけん(坂元)の筋肉にかかっている”と思いました(笑)」とジョークを交えてアピール。
続いて行われたQ&Aコーナーでは、ファンからの質問を募り、キャストが直接回答。池田に対して「初対面の女性の、二番目に見るところは?」という質問が飛び出すと、「この前取材のときに、初対面の女性のどこを最初に見るかと質問されて、『顔です』と答えたんですが、その次に見るところですよね……おっぱいでしょうね(池田)」と即答し、笑いを誘っていた。
また、役者志望のファンから「どうやって台本を覚えるか」と質問されると、池田は「もともと覚えるのがすごく下手だったけど、6、7年前に5本くらい作品を掛け持ちしているときがあって、読んで覚えてすぐに吐き出さないと次が入らないという状況があって。そのときに、だいたい2、3回読んだら覚えるようになった」と告白しつつ、「そういう自信が付くくらい覚えてみたらどうでしょう?」とアドバイス。鈴木も「21歳くらいのときは、僕も2、3回読んだら、他の人のセリフも全部覚えてた。でも、今はどんなに頑張っても覚えられないんです。年のせいかなって思う」と答えると、年上のキャスト陣から「お前いくつだよ! 感じ悪いな(笑)」とツッコまれるひと幕も。さらに井澤は「台本をもらったら、1から10まで全員のセリフを声に出して、一人全役演じて覚えます」と語り、入来は「私は(台本を)覚えて稽古場には行かないです。読み方が間違っていたりするので、稽古場に行って教えてもらったりしてから覚えます」と、三者三様の覚え方を告白。
そんな中、入来が「私も質問というか、やってほしいことがあって。前に(池田と鈴木の)2人が、即興でミュージカル調でいろんな歌を歌ってくれたことがあって。なので、この舞台の告知をミュージカル調でやってください!」と突然のムチャブリ。それに対して「あれは、酔っぱらってたからね!(池田)」、「ハイボール4杯くらい飲まないとできないから!(鈴木)」と必死に拒否。すると、ミュージカルの大先輩・坂元が立ち上がり、即興で同舞台のPRをミュージカル調で披露し、最後に「心配ないさ〜〜〜〜!」と、『ライオンキング』初代・シンバを務めた坂元の“生・心配ないさ〜!”に拍手喝采が起こった。
イベントの最後には、座長の池田が代表して「みなさんストイックというか、一つの作品を作り上げるのに個々の力を存分に発揮されている。全体を構成する物語もすごくステキなので、もしよろしければ、お友達を誘って、ぜひこのブルーシアターに通って頂ければ嬉しいです」とファンへ向かってメッセージを送った。
『ベイビーさん 〜あるいは笑う曲馬団について〜』は、11月7日(土)〜14日(土)Zeppブルーシアター六本木にて上演。