ニュース
2015/08/31 21:56
10代限定の「音楽の甲子園」未確認フェスティバル開催! 初代グランプリは「Shout it Out」
10代限定の“音楽の甲子園”『未確認フェスティバル』のファイナルステージが30日、新木場スタジオコーストで開催された。ステージでは10代アーティスト8組がしのぎを削り、応募3254組の頂点に大阪府からエントリーしたバンド・Shout it Outが輝いた。
今年3月からスタートした1次審査(デモ審査)によって応募3,254組から108組が2次審査に進出。 2次審査では5月20日からEggs内の『未確認フェスティバル』特設サイトで、全108組の音源・映像を公開、 一般からの投票を受け付けた。 その結果を受け、3次審査である全国のライブステージに33組が進出。 オーディエンスを招いてのライブハウス審査を経て、 ファイナリスト7組が決定。 そこにリスナーの想いの熱さで決める企画「BURNOUT STAGE Supported by ICEBOX」によって選ばれた1組を加えた計8組が、夢のファイナルステージに臨んだ。
10代の番組リスナーを中心に満員となった新木場スタジオコーストのステージに上がったのは、Shout it Out(大阪府)、 Strangers(宮城県)、 Damn Drive(千葉県)、 夜の最前線(大阪府)、リーガルリリー(東京都)、 リディキュラスラビッシュ(東京都)、 RED DOG(愛知県)そして、リスナー選出のみきなつみ(埼玉県)ら8組。それぞれが、このステージに懸ける思い、そして応援してくれる仲間、リスナーへの感謝を全力のライブパフォーマンスに託して表現した。
審査の結果、 グランプリは「Shout it Out」(大阪府)、 準グランプリは「リーガルリリー」(東京都)、 審査員特別賞は「Strangers」(宮城県)がそれぞれ受賞した。審査員特別賞のStrangersに対しては、その歌声とソングライティング能力を審査員のいしわたり淳治が絶賛。他のバンドに比べて純朴なイメージも漂うメンバーたちだが「彼らに何かを持って帰ってもらうことが東北に元気を与えられるんじゃないか」という点も含めて特別賞となった。「僕らはちっぽけな存在で、バンドマンぽくないし、演奏もうまくないし、小学生みたいと言われることもある。でも僕らの音楽は素晴らしい!音楽のお蔭でこのステージに連れてきてもらいました。誇りに思います」と最後は胸を張った。
そして、独特の詩世界と静寂と爆音が交差する演奏、そして浮遊感のある個性的なボーカルが強い印象を残した「リーガルリリー」が準グランプリを獲得。「ビックリしすぎました」という高橋ほのかは「こんなに声が枯れるまで歌いたいと思ったのは久しぶりです。何千人とこっちを向いているみんなの心が見えちゃったんですよ。すごいパワーが集まっていて、こっちも返してあげたいなと思いました」とステージの感想を興奮気味に語った。
そして栄えある未確認フェスティバル“初代”初代グランプリを獲得したのは、前身の大会『閃光ライオット』の時代を含めて、 今回が3回目の挑戦となった「Shout it Out」。その名の通り心からのシャウトを響かせたボーカルの山内彰馬は「2年間、積み重ねてきた想いを15分ですべて吐き出してスッキリしてます」とライブ直後に語り、受賞後のウィニングライブでは「これから歌う曲は、未来に向けて歌います」とファンに向けてメッセージ。「未確認フェスを背負っていけるバンドになりたいです」と力強く宣言した。「Shout it Out」には優勝賞金100万円と優勝旗が贈られた。
受賞後のインタビューでは「他の10代と肩を並べているようではダメで、圧倒的なバンドになっていたい。初代グランプリという大きなものを背負ってしまったんですが、それもバネにしてもっともっと成長したい」と語ったが、これも挫折を乗り越えてきたからこその言葉。エントリー楽曲は一番もがいていた時代の『17歳』という曲だが、「自分で作った歌に救われた気がした」とも心情を吐露。「昨年『閃光ライオット』を見に来て、下からステージを見て、死ぬ気で頑張ろうと決意した。逆境がバネになった」という静かに燃える思いをステージにぶつけ、客席に向かって叫び、栄冠を手にした。
特別審査員の菅野結以が「この夏いろんなフェスにいったけど、未確認フェスに一番心動かされました。みんな絶対に音楽は辞めないで欲しい」と語るように、10代のアーティストが確実に詰め掛けた人たちに何かを残した音楽フェスティバル。今後8組がどのような道を歩んでいくのかについても期待しながら見守りたい。