乃木坂46に続く“坂道シリーズ”の第2弾として、「欅坂（けやきざか）46」が誕生した。当初「鳥居坂46」としてメンバーを募集。2万2509人の応募者から書類審査、全国6都市での2次審査、東京での3次審査を経て、45人が4年前に乃木坂46が結成されたのと同じ8月21日の最終審査へ。自己PR、1フレーズの歌唱、質疑応答により、22人が合格して1期メンバーとなった。

　さっそく報道陣にお披露目されたが、フォトセッションが終わると、いきなり乃木坂46運営委員会の今野義雄委員長から、「チーム名を欅坂46に変更します」とサプライズ発表。檀上のメンバーたちは「えーっ!?」と驚きの声を口々に挙げていた。変更理由は「追っていろいろな形でお話します」と伏せられたが、けやき坂は六本木ヒルズ脇にあるハイソなショップが並ぶ通りで、クリスマス時期にはイルミネーションの新名所にもなっている。

　22人のメンバーは全員が制服衣裳で登場。14歳が2人、15歳と16歳が各３人、17歳が7人、18歳が5人、19歳と20歳が各1人。きれいな顔立ちの美少女が多く、フォトセッションで最前列に並んだ4人は特に目を引いた。

　最年長の渡辺梨加さんは20歳ながら白のセーラー服。長身でサイズが合うものがこれしかなかったらしい。「ずっと憧れていたので夢みたいです。乃木坂46さんに負けないぐらい可愛くて仲良しのグループになりたい」と話していた。最年少組で14歳の平手友梨奈さんは流行りのショートボブが似合うアイドル顔。「（受かったのが）本当かどうかわからない状況ですけど、選ばれたからには一生懸命頑張ります。メンバーみんなのことを知って、グループをいろんな色に染められていければいいなと思っています」と抱負。シャープなきれい系の鈴本美愉さんは「乃木坂46さんを越えられるグループに」、大きな瞳が印象的な今泉佑唯さんは「1人1人の個性がちゃんと前に出て素敵なグループになれば」と話していた。

　特技系では、尾関梨香さんが「書道は誰にも負けない自信があります。段はすべて終わって特待生になって、中学の書きぞめ大会では3年間金賞でした」、菅井友香さんが「馬術をやっていて、いつも馬と触れ合っています。全国大会で準優勝しました」とアピール。

　また、「センターになりたい人は？」と聞かれると5人が手を挙げた。佐藤詩織さんは「1次、2次……と受かっても実感が沸かなくて、この場に立っていることが信じられないけど、立ったからには心を決めて、センターを目指して精一杯頑張りたい」、原田まゆさんは「応募したときは“受かるわけない”という気持ちでしたけど、だんだん本気度が高まって。やるからにはセンターを狙わないと上に行けないと思うので、絶対に獲ります！」と意欲を見せた。

　オーディションでの審査ポイントに関しては「明確に新しい基準はなく、スタッフがそれぞれ面接を繰り返して、人間性を含む魅力を見極めてきたつもり」（今野委員長）という。グループのカラーや乃木坂46との関係性については「ここに集まったメンバーたちから生まれる何かで決まるもの。乃木坂46のライバルなのか妹なのかも、すべてここから」とした。

　結果的に約1000倍の競争率となった今回のオーディション。最終選考も難航したようで時間が大幅に押した。それだけに選ばれた22人はハイレベルの逸材揃いのようだ。活動が始まり人目に触れるようになれば、またどんどん変わっていくもの。誰が弾けてくるのか。グループとしてどんな世界を築くのか。今後の欅坂46の動向から目が離せない。
（文：斉藤貴志）

【欅坂46（けやきざか46）メンバー】
＊集合写真立ち位置（左から）

＜第4列＞
渡邉理佐
志田愛佳
織田奈那
齋藤冬優花
小池美波
米谷奈々未

＜第3列＞
佐藤詩織
尾関梨香
小林由依
守屋茜
石森虹花
菅井友香

＜第2列＞
土生瑞穂
上村莉菜
鈴本美愉
原田葵
長沢菜々香
原田まゆ

＜第1列＞
今泉佑唯
平手友梨奈
鈴木泉帆
渡辺梨加