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2015/05/06 15:05
1位に選ばれたのは“苦節2年半”の15歳! 層の厚さを見せつけた「ハロプロ研修生」公開実力テスト
ハロー!プロジェクトの研修生による『ハロプロ研修生 発表会2015〜春の公開実力診断テスト〜』が、4日、東京・中野サンプラザで開催された。各研修生の日頃のダンスや歌のレッスンの成果を公開で審査される同イベント、観客による投票で決まる“ベストパフォーマンス賞”には、加賀 楓(15)が選ばれた。また、この日の公演で、先週発表されたばかりのハロプロ研修生内ユニット「つばきファクトリー」がステージに登場。初パフォーマンスを披露した。
昨年末から今年にかけて、研修生から、モーニング娘。'15 、カントリー・ガールズにメンバーとして4人が加入、そして「こぶしファクトリー」「つばきファクトリー」と、研修生内ユニットが続けて誕生。こうした中行われた「公開実力診断テスト」。今年で3回目の開催となるが、ユニット加入が決まったメンバーはテストには参加しないため、出場する研修生の顔ぶれは、昨年5月の前回から大きく変わった。
オープニングでは研修生全員がステージに登場。研修生のオリジナル曲『おへその国からこんにちは』を歌った。そして、先週結成が発表されたばかりの研修生内 新ユニット「つばきファクトリー」が初めてファンの前に登場。どんなパフォーマンスを見せるのか、観客の期待が集まる中、事務所の先輩・森高千里らが歌った『17才』を元気いっぱいに披露した。6人のメンバーはやや緊張しつつも、初々しいパフォーマンスを見せ、大きな歓声を浴びた。続いて、同じく研修生内ユニット「こぶしファクトリー」も『念には念』を勢いいっぱいに熱唱した。
その後、公開実力診断テストの本編がスタート。今回は20人の研修生が出場した。出場順は、事前に行われた公開抽選会にて「つばきファクトリー」のメンバーが出場研修生に代わってくじを引いて決められた。研修生は、一人ずつステージに登場し、自分で選んだハロプロの楽曲を1コーラス披露。衣装も自分で選び、セルフプロデュース力も審査された。審査は、普段彼女たちを指導する歌、ダンスの講師やレコード会社スタッフ、そして、元Berryz工房のメンバーで現在はハロー!プロジェクトのアドバイザーをつとめる徳永千奈美、元モーニング娘。リーダーの高橋愛、研修生発表会公演の司会者・まこと(シャ乱Q)がつとめた。
トップバッターで登場したのは井上ひかる(14)。研修活動を開始して丸2年、20人の中ではベテランになる。Buono!の曲を元気に歌ったあと、涙ぐんだ井上。トップバッターということと、先輩メンバーと歌う曲が被ったというプレッシャーがあったとのことだ。4番目に登場したのは前回“ベストパフォーマンス賞”の段原瑠々(13)。“デイフェンディングチャンピオン”として特に注目されたが、歌声の力強さ、声量など、他を圧倒するボーカル力を見せつけた。
その後も、研修生たちがこの日のために努力してきた成果を精一杯アピール。レッスン歴が長く安定したパフォーマンスを見せた人、レッスン歴は浅いものの本格的な歌やダンスを披露した人、大人っぽい雰囲気を見せた人、研修生らしいフレッシュさ全開だった人など、それぞれの個性を出したステージを見せ、審査員からも高評価のコメントが相次いだ。4月に加入したばかりの新・研修生も参加。そうとは見えない、落ち着いた歌やトークを見せ、審査員や観客を驚かせたメンバーもいた。
全員のパフォーマンス終了後、結果発表へ。まず審査員選出の「審査員特別賞」から発表された。「歌唱部門」に選ばれたのは船木 結(むすぶ・12)。“ハロプロの秘密兵器”と言われ、高いアイドル性がありデビューを期待する声も高い中学1年生だ。名前を呼ばれた瞬間、その場で小躍りする姿がなんとも可憐な船木だった。審査員で彼女たちに歌を指導する上野まり子氏は「昨年からの伸び率がすごく、安定感がとっても増しました。これからますます伸びそう。今後のデビューに向けて即戦力性を感じました」と評価。次点には昨年のチャンピオン・段原瑠々が選ばれた。「今回は次点でしたが、段原瑠々ちゃんは我が軍(ハロプロ)の歌姫であることは間違いない」と上野氏は太鼓判を押した。
「ダンス部門」は一岡伶奈(16)と橋本渚(17)の2名が選ばれた。名前を呼ばれた瞬間、涙ぐむ一岡。研修生になって2年半になるが、「ここに来て一気に開花した。自分の好きな曲で自分で振付を考えて、それをパフォーマンスしたことが高得点につながりました」(審査員のダンス講師・みつばちまき氏)。また橋本については「色気があった。ダンスを通してフェロモンが伝わってきました。セクシーな振付をしっかり丁寧にやっていたのが評価できました」と、みつばち氏は評価した。
またステージでの表情や表現力が秀でていた人に送られる「キャラクター部門」には堀江葵月(16)が選ばれた。モーニング娘。の『シャボン玉』を、歌の登場人物になり切って一人で歌いこなしていたことが評価された。そして、ハロプロ・アドバイザーの清水佐紀(元・Berryz工房)選出の「清水賞」が急遽設けられ、トップバッターで頑張った井上ひかるに送られた。この日のパフォーマンスが安定していたことに加え、井上はBerryz工房のツアーに帯同した経験もあったが、そのときに清水が感じた印象より大きく成長を感じられたこともポイントとなった。
そして観客の投票で決まる「ベストパフォーマンス賞」の発表へ。この実力診断テストでの“グランプリ”にあたるこの賞に見事選ばれたのは加賀 楓。名前を呼ばれた瞬間、顔を覆い号泣する加賀。「ここまで名前が出てこなかったので、もうダメかと思っていたけど、でも頑張ったので(選ばれて)嬉しいです」と涙ながらに語った。加賀は2012年末に研修生となりはや2年半。同期や後輩が続々デビューしていくのを横目に悔しい思いもしてきたに違いない(研修生の同期は、Juice=Juice・金澤朋子、モーニング娘。'15・牧野真莉愛など)。これまで感じてきたさまざまな思いが去来し、涙となってこぼれたのかもしれない。過去2回の「公開実力診断テスト」にも参加したが無冠に終わっていた。審査員のまことによると、今回、2位以下に200票の差をつけ、ダントツの1位だったとのこと。これまでの加賀の努力がついに報われる結果となった。
また、審査発表の前には、スペシャルゲストとして、カントリー・ガールズとJuice=Juiceもステージに登場。それぞれ最新シングルから2曲を披露した。研修生出身でこのテストに出場経験のあるカントリー・ガールズの山木梨沙と稲場愛香は当時の思い出も振り返った。
ラストには再び研修生全員でオリジナル曲『彼女になりたいっ!!!』『Crying』、そしてJuice=Juiceと研修生で『天まで登れ!』を熱唱、3時間以上に及ぶ盛りだくさんの内容の公演は幕をおろした。
有力メンバーが続々ユニット加入し、現在は有力ながら研修生として温存されているのは段原、船木くらいという印象があったが、今回の催しを通して、新加入の研修生で高いパフォーマンス力や将来性がある人、これまでは比較的地味な存在だったが研修の成果がここに来て開花した人など、注目メンバーが続々登場。ハロプロ研修生の層の厚さを見せ付ける、第3回の公開実力テストとなった。
なお、ハロプロ研修生による定期発表会の次回公演『ハロプロ研修生 発表会 2015 〜6月の生タマゴShow!〜』は6月14日の東京・Zepp Tokyoからスタート。名古屋、大阪でも開催される。