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2015/01/11 19:41
神谷浩史「オーディション落ちた」 『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』初日舞台挨拶
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』の初日舞台挨拶が9日、バルト9で開催され、テレビシリーズに引き続き、常守朱役の花澤香菜、狡噛慎也役の関智一、宜野座伸元役の野島健児、劇場版より登場するニコラス・ウォン役の神谷浩史らボイスキャストに加え、塩谷直義監督が登壇した。
本作は、『踊る大捜査線』シリーズを生み出した本広克行が総監督を務め、脚本を『仮面ライダー鎧武/ガイム』や『楽園追放』を手掛けた、虚淵玄(ニトロプラス)が緻密かつ大胆に書き上げたサディストピアSF作品『PSYCHO-PASS サイコパス』の劇場版。
人間の心理状態や性格的傾向を、計測し数値化を可能としたシビュラシステムを導入した未来世界。その数値化に伴い、高度な管理社会が確立され、犯罪に関しては“犯罪係数”と呼ばれる数値を基盤に、新たな犯罪取締制度が成立。人々の精神が数値化される近未来で、正義を問われる警察官たちの活躍と葛藤を描く本シリーズ。
『PSYCHO-PASS サイコパス』TVシリーズは、2012年に第1期が放送され、重厚で圧倒的なその世界観を見せつけ、続く2期でもファンの期待を裏切らない新しいストーリーを展開。そして、TV2期に続投する形で、新たなストーリーが劇場版アニメーション作品として紡がれる。
主人公・常守朱役の花澤が「今回の劇場版では、このシステムを海外に持っていったときに、どういう風になってしまうのかが描かれてる」と話すように、シビュラシステムが海外で導入された先に待ち受ける新ストーリーも見どころ。さらに、人気声優・神谷浩史が劇場版より参加することも話題に。
神谷演じるのは、シビュラシステムを導入したSEAUn(東南アジア連合/シーアン)憲兵隊大佐のニコラス・ウォン。劇場版からの参加となる神谷だが、舞台挨拶ではこんな裏話も。
テレビシリーズについては、「“悔しいな〜”って思って観ていました」と悔し顔で語る神谷。「今だから言いますけど、テレビシリーズのオーディションを受けているんです。皆さんご存知の通り、落ちていますが。評判がいいというのは聞いていましたが、悔しいから自分が落ちた作品なんか見るもんかと思ってました。それがなんと、劇場版のオーディションを受けさせていただけることになって、これは観ておかなきゃいけないと思い、結果観直すハメにはなりましたけど」と本音を吐露。それでも「やっぱり、すごく面白かったです。結果、作品に関われて非常にありがたい」と告白した。
さらに、アフレコしてみての感想を聞かれると「え? 言っていいの??」と笑いを誘いつつ、MCから「ネタバレはダメですよ!」と注意されると「すべての人に観ていただきたい」と語尾を強めた。「SFって難しいような、ハードルが高いような認識があると思うんです。でも(本作は)皆さんが理解できるようなものを扱っていて、観て“なるほどな”と思える、それぞれに心に何か残るものがある作品になっています。ぜひ皆さんに観てもらいたい」と繰り返した。
もちろん、シリーズ通して声優を務めてきた花澤らも想いはひとしお。花澤は「いろんなキャラクターが活躍するんですが、女子には狡噛さんの体をぜひ凝視してほしい。よだれに注意してください」と簡潔かつ直球な挨拶。野島は「たとえテレビを踏まえてなくても楽しめる作品。気が付いたらのめりこんで楽しんで観ていられる作品なので、フラットな気持ちで一度は観ていただいて、二度三度見また足を運んでください」とアピールした。
花澤が見どころに挙げた“狡噛”を演じる関は「肩の力を抜いて、娯楽作として観てほしい」と話し、「続編も期待しておりますので、応援していただいて、また皆さんにお会いしたい」と熱望。
『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズを通して監督を務めた・塩谷は「テレビでできなかったことをやろうと思って作ったのが今回の映画。現場のスタッフ代表して言うと、限界まで作りました」と熱を込める。「これからいろいろ話題になれば、また可能性が広がるんじゃないかな」という関の続編希望もあり、次のシリーズへの期待を含ませながら舞台挨拶は幕を閉じた。
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』は1月9日(金)より全国公開(R-15指定)。配給:東宝映像事業部 (c)サイコパス製作委員会 公式HP:psycho-pass.com/