アイドルグループ・制服向上委員会が、今月5日、『制服向上委員会 生誕20周年祭記念BOX ボランティアスピリット』をリリースした。CD3枚+DVDで計80曲以上を収録したこの大作について、95年に制服向上委員会(SKi)に加入、現在は同会会長をつとめながらソロシンガーとして活躍する橋本美香と、現リーダーの小川杏奈が語った。

　1992年に結成された制服向上委員会。現在活動中のアイドルグループとしてはおそらく最長寿のグループだろう。20年間の活動を通し、歌ってきたレパートリーは約1300曲。その集大成と呼べるBOXセットには、デビュー当時から最近までの代表曲と、古くは2002年から今年までのライブ映像が収録されている。

　CDには歴代のレパートリーの中から厳選した45曲を収録。「制服向上委員会のこの２０年の歴史に、様々なタイプのボーカルの子がいたのだという事をあらためて感じて、楽しんでもらえる内容だと思います」と橋本は紹介する。同グループにはこれまで20年間で約 90人のメンバーが在籍。メインボーカルも時代時代で変化、さまざまな声質、キャラクターのボーカリストがいる
。サウンド的にも、アイドルポップスの王道曲から、かなりロック色が強いものなどさまざま。
「メッセージ性に、改めて誇りを感じました」と話す橋本。彼女は1995年から同グループで活動しているが「今回は、初期の頃自分が歌っている曲も収録されていて、技術も未熟で今聴くとなんだか気恥ずかしい部分もありますね（笑）。でも一生懸命歌った事に変わりはないので、堂々と。ぜひ聴いてください！」

　グループの代表曲を現メンバーで新たに録り直したものも。『黒い瞳 』や『SKiのテーマ』は当時のメンバーがリードボーカルをとっていたものを、今回は現リーダーの小川のリードボーカルをつとめる。小川は「先輩の声を聴いて覚えていた曲を、CDとして自分が歌えるのは嬉しかった！ 元のボーカルのほうがよかったと言われないように、一生懸命頑張りました。ステージでは何回も歌っている曲ですが、レコーディングは一回歌ったものがずっと残ってしまうので、特に頑張りました！」と目を輝かせた。

　DVDに収録のライブ映像は、今回が初収録のステージばかり。「私は2007年のライブから参加していますが、映像を観ていて、周りのメンバーは当時と比べると大人になったなと思いますが、私はあまり変化がありません」と、童顔のリーダー・小川は苦笑い。

　ライブ映像の中でもメンバーが特に勧めるのはユニット“寿隊(ことぶきたい)”のステージ。和装の衣装で、社会問題や世相を反映したユニークな歌詞が持ち味のグループだ。「数あるSKiのユニットの中で、寿隊が一番最初にできたユニット。そのステージは、私も見ていて楽しいですね」と橋本は話す。

　またSKiのライブ以外に、客演で歌ったライブを収録した映像も。
「『World peace Now』は「『World peace Now』はロックシンガーのPANTAさんのコンサートの前座で歌わせていただいた時のもの。頭脳警察のファンの方で歌うのは、とてもスリルがありました。このライブは、観たことがないファンの方もいると思うので、貴重だと思います」

　昨年、今年と、反原発イベントなど外部イベントにゲストで呼ばれる機会も多かったSKi。小川は「そういう時は、会場にいるファン以外の人たちをどれだけ楽しませることができるか、ある意味チャンスかなと思い、いつも以上に気合が入ります」。アウェー戦とも呼べるライブも数多く経験して、強くなったようだ。

　最後にリーダーの小川は「ほんとに、この20年間がつまってると思いますので、多くの人に聴いてもらいたいです」とアピールする。

『制服向上委員会 生誕20周年祭記念BOX ボランティアスピリット』はテイチクより発売中。10.000円(税込)。4枚組(CD3枚+DVD)。