窪田正孝&柚希礼音をダブル主演に迎え、2019年2月・3月に唐十郎の傑作舞台『唐版 風の又三郎』上演 | ニュース | Deview-デビュー

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2018/09/20 12:10

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窪田正孝&柚希礼音をダブル主演に迎え、2019年2月・3月に唐十郎の傑作舞台『唐版 風の又三郎』上演

(写真左より)作・唐十郎、演出・金守珍、窪田正孝、柚希礼音
(写真左より)作・唐十郎、演出・金守珍、窪田正孝、柚希礼音

 2019年2月〜3月、Bunkamuraシアターコクーンにて、Bunkamura30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019『唐版 風の又三郎』の上演が決定。約6年ぶりの舞台となる窪田正孝と真っ向からアングラ演劇に初めて挑む柚希礼音がダブル主演を務めることが明らかとなった。

 2016年5月、思い入れのキャスティングをしたまま逝去したシアターコクーン芸術監督・蜷川幸雄の遺志を継ぎ、Bunkamuraは同年8月に追悼公演『ビニールの城』(作・唐十郎)を上演。その演出を担当したのは唐十郎、蜷川幸雄、両虎を師とし、アンダーグラウンド演劇に真正面から取り組んできた劇団・新宿梁山泊主宰の金守珍。森田剛、宮沢りえ、荒川良々という布陣で上演された『ビニールの城』は、熱く美しく、悲しい愛の物語として昇華し、絶賛を浴びた。そしてこの度、2019年に唐十郎の傑作舞台を金守珍演出を手がける『唐版 風の又三郎』の上演が決定。

 『唐版 風の又三郎』は、1974年に状況劇場公演として初演。根津甚八、李礼仙、小林薫という今やアングラのレジェンドともいえる俳優たちが出演し、陶酔的な美しさと感動にあふれた舞台と評価を得る。宮沢賢治の「風の又三郎」にギリシャ神話、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」、さらに初演の前年となる1973年に起った自衛隊員による隊機乗り逃げ事件などをつきまぜながら誕生した民衆の「神話」ともいえる作品。不忍池の水上音楽堂や夢の島に張られたテントなどでの上演では、当日券を求め5時間並ぶことも厭わない観客の熱狂ぶりも話題を呼んだ。

 そして2019年、世界情勢は変わり、日本のカルチャーも変わり、漠然と進歩したかのようでありながら45年前よりどこか生命力を失いつつあるような今日。この渋谷・シアターコクーンから庶民的卑俗さと唐独特のロマンティシズムに満ちた高揚感で人々の心を揺さぶる公演が上演される。

 キャストには、2013年に出演した『唐版 滝の白糸』で唐作品に初参加し、蜷川演出で骨の髄までアングラに浸かった窪田正孝が、6年ぶりとなる舞台で再び唐作品に出演。そして宝塚歌劇団星組トップスターとして不動の地位を確立し、退団後はミュージカルのみならずストレートプレイやソロコンサートなど多方面で活躍してきた柚希礼音が、芸歴20周年という節目の年にアングラという異ジャンルに挑む。

 さらに、舞台・映像作品と出演作では強烈な存在感を放つ北村有起哉、丸山智己、江口のりこ、意外にも唐作品には初参加となるベテラン・風間杜夫、山崎銀之丞、蜷川作品には欠かせない存在であった石井愃一、そして唐イムズを継承する 六平直政、大鶴美仁音と、金守珍率いる劇団新宿梁山泊の面々など、若手からベテランまで豪華な顔合わせが実現した。

【演出家・キャスト コメント】
◆演出:金守珍(きむ・すじん)
「唐ワールドの魅力は何といっても異次元の世界にワープし、物語の飛躍を楽しめることだ。渦巻き状の パワーを秘めたタイムトンネルをくぐり抜けることで、限りなく自由な想像力を我々に与えてくれる。
この渦巻き状のパワーは荒々しい北風にも似て東北から生まれた宮沢賢治の世界とあいまってロマン 溢れるファンタジーの世界を醸し出している。
この度、素晴らしいキャスト・スタッフと共に「唐版 風の又三郎」をシアターコクーンで上演できることはこの上ない喜びである。
ぜひとも劇場に足を運び、唐ワールドのダイナミックで美しい飛翔のイメージとノスタルジックな叙情をたっぷりあじわって頂きたい」

◆窪田正孝
「蜷川幸雄氏演出『唐版 滝の白糸』でアリダを演じたのが昨日のことのように感じます。
あれから5年も経っているとは。
再び唐版に携われることが光栄です。
風のようにやわらかく
風のように凶暴に
風のように自由に
風のようにカタチにとらわれず
唐版の戯曲を、言葉遊びに酔いしれたい」

◆柚希礼音
「この度『唐版 風の又三郎』に出演させていただくことになり身の引き締まる思いでございます。
今まで出演させていただいた作品とは全然違う世界で、そして私ごとですが、来年芸歴20周年を迎え、その幕開けがこの作品になり、新人のつもりで体当たりで全てをかけて学ばせていただきたいと思っております。
演出の金さんを始め、ご一緒させていただく窪田正孝さん、素晴らしい共演者の皆様からもたくさんのことを吸収させていただき、おもいっきり挑みたいと思います。
このような素晴らしい体験ができることに感謝しながら、今までの自分からもまた一つ殻を破ることができたら…、そして憧れのシアターコクーンで演じることができるのも楽しみです。
是非とも楽しみにお待ちください。宜しくおねがいいたします」

【公演概要】
Bunkamura 30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019『唐版 風の又三郎』
東京公演:2019年2月8日(金)〜3月3日(日)Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演:2019年3月8日(金)〜13日(水)森ノ宮ピロティホール

作:唐十郎
演出:金守珍

出演:
窪田正孝、柚希礼音、北村有起哉、丸山智己、江口のりこ、
大鶴美仁音、えびねひさよ、広島光、申大樹、染野弘考、小林由尚、加藤亮介、
三浦伸子、渡会久美子、傳田圭菜、佐藤梟、日和佐美香、清水美帆子
石井愃一、山崎銀之丞、金守珍、六平直政、風間杜夫

企画・製作:Bunkamura

【物語】
死の花嫁を捜しにどこへ行く、オルフェ。死の魔窟は…死の耳はどこにある。分かっているよ。僕たちは分かっているんだ。 そして、わざとこんな風な言いぶりで、何かを計っていることも。さあ、行こう、代々木のテイタンへ。死んだ恋の人を尋ねて。
東京の下町で二人の男女が出会う。精神病院から逃げてきた青年「織部」と宇都宮から流れてきたホステスの「エリカ」。二人はこの物語の中では恋人同士ですらなく、ただ、『風の又三郎』のイメージを介して結びつくもろい関係。
 汚濁した世間で生きていくことができずに病院に収容され、それでも、自分を連れ去る風の少年に憧れる織部は、その面影をエリカの中に見い出す。エリカは自衛隊の練習機を乗り逃げした恋人を探す道連れとして、この純真な青年を利用する。探し当てた恋人はすでにこの世の人ではなく…。
 ガラスのような精神を抱え、傷つきながらもひたすらに、自らの「風」である女を守ろうとする青年と、いまわしい血の記憶に翻弄させる女との、恋よりも切ないものがたり。

◆おもな登場人物
織部/窪田正孝、エリカ/柚希礼音、夜の男/北村有起哉、死の青年/丸山智己、桃子/江口のりこ
死の少年/大鶴美仁音、梅子/えびねひさよ、珍腐/石井愃一、風の商人/山崎銀之丞、淫腐/金守珍、
乱腐/六平直政、教授/風間杜夫 他

関連写真

  • (写真左より)作・唐十郎、演出・金守珍、窪田正孝、柚希礼音

  

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