連続テレビ小説『半分、青い。』に出演中の俳優・佐藤健が、［佐藤健in半分、青い。］PHOTOBOOK（東京ニュース通信社刊）と『佐藤健2019年カレンダー』（発行：アミューズ）の発売、全国5大都市での「佐藤健写真展2019」開催を記念して、8日にHMV&BOOKSSHIBUYAで佐藤健の囲み取材が行われた。

　初の朝ドラでヒロインの幼なじみ萩尾律を演じた佐藤に密着したPHOTOBOOKは、佐藤にとって20代最後の10ヵ月の記録。最新の撮り下ろしポートレートに加え、長きにわたり時間を過ごしたNHKドラマセット内で撮影したグラビア、今の佐藤健の想いに深く迫るロングインタビューのほか、貴重なメイキング＆オフショットも満載。さらに、最終回に向けて萩尾律の人生を写真とともに振り返るプレーバック企画や、豪華共演者たちから佐藤健へのスペシャルメッセージも収録されている。

　会見に臨んだ佐藤は「PHOTOBOOKは『半分、青い。』の律の人生をフィードバックするような写真を撮り下ろしまして、あとは収録現場のオフショットなどを入れた本です。それとは別に、カレンダーは毎年出させていただいているんですけど、今年は『半分、青い。』にちなんで青をテーマに撮りました。その写真が素敵だったので写真展もやらせてもらいました」と、『半分、青い。』一色のアイテムを説明。「朝ドラに出させてもらうことが初めてで、それだけたくさんの方に見ていただく機会もなかったですし、この先もあまりないと思うので、ここぞとばかりにやらせていただきました」と笑った。

　自身の写真を改めて見た感想について「正直、今さら自分の顔を見てもなんとも思わないですね（笑）」と律ばりのクールさで答えつつ、「写真として残してもらえて有り難いです。写真展を開いてどれだけのニーズがあるか分からないですけど、一人でも喜んでくれる方がいるんだったら、やってよかったな、嬉しいなと思います」と語った。


　写真展に展示されている写真でのお気に入りは「これは『半分、青い。』のタイトルバックで、鈴愛（永野芽郁）がリボンを持って走っている姿にちょっと似ているなと思って選出しました」とコメント。カレンダーの撮影について「青い壁があったらそこで撮る、青い服があったら着る、青いグッズをとにかく家から持って来る、というような撮影でした」ととにかく青にこだわったことを明かした。この日の衣装も青でそろえたが「ちょっと最近『青けりゃいい』みたいになっていて（笑）。髪の毛も青くしてくればよかったですね」と、笑わせた。

　先日クランクアップした撮影の10ヵ月を振り返り「（長期間撮るのは）久々ですね。『仮面ライダー電王』をやった時は1年以上ありましたけど、それ以来じゃないですかね」と感慨深げ。「撮影期間が長ければ長いほど、自然と思い入れが強くなっちゃって、終わった時は寂しかったです。共演者との絆も深まりましたし、何より自分がやっている役に対する思い入れが強くなりますね。共演者やスタッフとの別れも寂しいですが、演じている役、律との別れが一番寂しかったです」と語った。

　別の映画やドラマも並行して撮影しており、多忙な日々を過ごしたはずだが「撮影自体が楽しいですし、現場も居心地がいいので、そういう意味では特にストレスなく暮らせていました」と言う佐藤。一方で「（映画を撮影している）その間に、鈴愛は他の人と結婚していました（笑）」と、ドラマの展開の速さをぼやいてみせた。

　20代最後で演じた学生役については「久々の学生服は違和感しかなかったです。正直、自分で着て厳しいなと思うんですけど」と自虐的に語る。「でも『まだ大丈夫だよ』と言ってくれる人もいて。この先、齢を重ねていくと『まだいける』と言ってくださる人もいなくなると思うんです。だから、言ってくれる人が少しでもいるうちに着たいというのは、自分の役者人生の中で思っていたことだったので、良い機会でした」と語った。

　9月末には結末を迎える『半分、青い。』について「（最後は）どうなんですかね〜？」と含みを持たせた佐藤。「撮り終えましたが、出来上がったものを見ていないので、まだ何とも言えないところはあるんですけど。この結末のために今までやってきた、と言える内容になっていると思います。イラッとしたりモヤッとしたり…今までいろいろな思いを抱えながら、フラストレーションを溜めながらも見てくださった皆様の気持ちに応えられるような、『最後はそうだよね』『ずっと見てきてよかった』と思える結末になっていると思います。見届けてほしいですね」とメッセージを送った。