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2018/04/06 07:01
“小野妹子の末裔”の新人女優・えのきさりな、地上波5分枠『15歳、今日から同棲はじめます。』で連ドラデビュー「とにかくはっちゃけてます」
『小野妹子の末裔』というキャッチフレーズを持ち、モナコ国際映画祭2017短編部門で最優秀女優賞を受賞するなど、注目度上昇中の女優・えのきさりな。4月6日深夜から放送スタートする毎週5分の連続ドラマ『15歳、今日から同棲はじめます。』(TOKYO MX)にて、ヒロインの同級生・深川杏里役で連ドラデビューを果たす新進女優に話を聞いた。
■えのきさりなインタビュー「占い師の方には絶対『先祖の運がついてる』って言われます」
――4月から連続ドラマレギュラー出演が決まっての感想は?
「すごく嬉しかったです! 2018年の目標として『地上波の連ドラに出る』って言っていたので、早速叶いました。5分番組とは言え、地上波の連続ドラマなので、アピールしてて良かったなって思いました」
――タイトルにある通り、“15歳”の高校1年生を演じるうえで考えたことは?
「私が演じる深川杏里ちゃんは、活発でミーハーですごく明るい子なんですけど、私自身は真面目で地味って言われているような学校にいたので。高校時代を思い返すというより、大学で会った高校時代にはっちゃけていた友達の話を聞いたり、電車や街中で、今のリアルな女子高生の話に耳を傾けたり、制服の着こなしで、どんなものが流行っているのか観察しました。ヒロインの日和(真木日和/松川星)が天然で鈍感でまじめな感じの子なので、私はとにかくはっちゃけようと思って。私自身がそんなタイプじゃないので苦戦したんですけど、とにかくいろんなものに興味を持って、すぐ飛びついて行くような好奇心旺盛な感じを出して、どこでもすぐ走っていくようなキャラクターを演じました」
――それでいて、友達想いの女の子なんですよね。
「日和と同棲する奏志(向奏志/財木琢磨)に告白しちゃうんですけど、やっぱり友達のほうが大事っていう、優しい子なんですよね。それが今風なんですかね? 『恋人よりも友達』っていうほうが、今の高校生には合ってるのかもしれないですね。女子同士のつながりを大事にするのが、現代っていう感じのストーリーだなって思いました」
――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
「キャスト、スタッフさん全員が初めましてだったんですが、キャストの皆さんの年齢が近いのですぐに打ち解けられましたし、初日からスタッフさんが盛り上げてくださったので、和気あいあいな雰囲気で順調に撮影できました。カメラマンさんは特に面白い方で、暇さえあれば、私とあかりちゃん(松川星)の傍にきてずっと喋っていたり。私が“あ〜ん”って食べさせるシーンのリハでも、誰よりも早く位置について食べようとして見せたり(笑)。そんなおちゃらけた感じも楽しくて、今まで経験した現場で一番スタッフさんとの距離が近いなって。そういう空気が画面から伝わったらいいなって思いました」
――ヒロイン役の松川星さんはどんな子でした?
「あかりちゃんは、私の高校の友達の友達で繋がりがあったので、私が控室に入った瞬間に喋りかけてくれました。ホントに可愛らしい子なので、女の子女の子しているのかなと思って最初はガツガツ喋れなかったんですが、話してみたら本当に気さくで、言いたいことをズバッと言うし、そんなところに私自身が惹かれて行って、本当に仲よくなれたと思います。撮影が終わってからも連絡を取っていますし、これからも友達として、いい刺激を受けられたらいいなって思います」
――ドラマの衣装の制服も可愛らしいですが、ツイッターでも「制服を着るとテンションが上がる」って書いていましたね。
「私がこれまで出演した作品って、学園モノか時代モノで、芝居をするときは制服か着物だったんです。だから制服を着ると、“よし、仕事するぞ!”みたいにスイッチが入ります。衣装合わせのときに制服を見るだけで、気合が高まってきます」
――原作の漫画は読みました?
「読みました! 読んでてキュンキュンキュンキュンしちゃって(笑)。結構突っ込んだ作品なので、15歳がリアルに同棲とかしてたら“えーっ!”ってなっちゃいますけど、ドラマとしてはキュンキュンしますし、友達との関係など話自体も面白いので、自分がドラマに出てなくても気になったかもって思います」
――えのきさんの芸能界デビューのきっかけは?
「小学生のころからキラキラした芸能界に憧れていたんですが、現実的には大学に行って、保育士の資格を取ろうと考えていました。でも高校2年生の秋ごろに、このまま高校生活が終わっちゃうのはもったいないなって思った時に、『原宿カフェクレープイメージガール/クレープス』の募集を見つけて、もし選ばれたら、『クレープが食べられる!』って思って応募しました。甘いものが好きなので(笑)。そこで運よく選ばれてクレープスとして活動しました。その後、友達の『原宿ミスコン』オーディションに付き添った流れで受けることになり…グランプリを戴きました。その特典としてワタナベエンターテイメントカレッジで1年間特待生として学びました。そして、卒業のときに行われる公開プレゼンテーションで、約70社の芸能プロダクションの方からオファーを受けて、各事務所と面接した結果、浅井企画を選びました」
――浅井企画さんは、お笑いの色が事務所という印象ですが?
「私も最初は“ここはお笑い芸人さんがほとんどの事務所だよなぁ、私はお芝居がしたいからどうなんだろう”って思っていたんです。でもお話を聞いたら、俳優部があることを教えていただいて。初対面でも私のいいところも悪いところも真っすぐに言ってくださって。それで信頼できるな、ここしかないって、所属することになりました」
――俳優部の仲間も結構いて、一緒にユーチューブの番組もやってます。
「私が入ったときは、今ほど女の子がいなくて“これ、大丈夫なのかな?”って思っていたら、どんどん女の子が入ってきて“あ、やばいやばい! 負けちゃダメッ”って(笑)。ウチの事務所自体、皆さん優しいので、結構怠けちゃう部分があるんですけど、新しい子が入ってきたり、同い年の子が入ってくることによって、ここでダラダラしたら危ないなって刺激になっています。レッスンも一緒に受けているので」
――それが、最近のえのきさんの好調ぶりにつながってるんですかね。
「最初はカメラの前に立つことも怖くて、芝居どころじゃなかったんですけど、回数を重ねるごとに、カメラの前でもスタッフさんが何人いても集中することができてます。役について考えるときも、以前はやみくもにやっていたものが、最近は台本をもらって理解をして、細かいことまで裏付けを含めて考えることができているので、すこしずつ成長できているのかなって思います」
――モナコ国際映画祭2017短編部門で最優秀女優賞を受賞した映画『おとめ桜』を拝見しました。時代モノでの着物も、キリっとした表情もハマってました。海外の映画祭での受賞というのはすごいですね。
「映画祭に参加していた監督から“えのきちゃん、最優秀女優賞だって”っていう一文がLINEで送られてきて。“え? 誰ですか?”みたいな。本当に信じられなかったんですけど、監督から賞状の写真が送られてきてやっと実感できました。国際的な映画祭なので、日本の魅力や良さが出ていたことが大きいのかなと思っていて。この賞をいただいてから、日本の魅力を作品として、海外の方に観ていただきたいと強く思うようになりました」
――そのことと関係あるかどうかは分かりませんが、えのきさんのキャッチフレーズ『小野妹子の末裔』ということに触れないわけにはいかないんですけど(笑)。
「おばあちゃんから、中学2年生のときに教えてもらいました。おばあちゃんの祖父は鹿児島出身で、亡くなってから遺品を整理していたら、家系図や、銅鏡とかお宝と言われるようなものが出てきて、それを考古学者の方に調べてもらって分かったらしいんです。私の家系の墓も鹿児島に古くからあって。ずっと守られているんです」
――日本史で学ぶような人とつながりがあるというのはびっくりですね。
「小野妹子って、海を渡って隋に行ってというのは分かるんですけど、そこまで古い日本史って“本物なの?”って疑いを持っていた中学生の時期に聞かされたので、“あ、小野妹子って本当にいたんだ”って。でも特にプライベートで友達と話していて“私、小野妹子の子孫なんだよね”なんて話にはならないので(笑)。特に誰にも言うこともなく。中学や高校の友達も、私のプロフィールを見てから連絡が来るようになって。“早く言ってよ〜”とか言われたんですけど、言ったところで…じゃないですか(笑)。だから私もそんなに気にしてませんでした。ただカレッジの公開プレゼンテーションのときに、インパクトを残すために“そう言えば!”と思って使い始めたんです」
――結果的には事務所に所属するきっかけにもなったんですね。ご先祖様様ですね。
「私、占いに行くと絶対“運が強い”って言われるんですよ。おばあちゃんもお母さんもみんな運が強いって言われてて。どこの占い師さんにも“生まれた時から先祖の運がついてるから、あなたは大丈夫よ”みたいなことを言われるので。その運があったからこそ、今ここにいられるというのもありますし。将来、小野妹子にまつわる作品に女優として出られたらいいなって思っています」
――最後に今回のドラマで観てほしいポイントをアピールしてください。
「これまでは悲劇のヒロインで、わりと悲しい役が多かったので、はっちゃけてとにかく楽しんでる役を演じているところを感じてほしいと思います!」
えのきさりな●1996年9月11日生まれ、東京都出身。原宿ミスコン・グランプリ受賞。カフェクレープイメージガール(CREPES2013)。映画『おとめ桜』主演によりモナコ国際映画祭2017短編部門最優秀女優賞。映画『ママレード・ボーイ』(遠藤香奈役)4月27日公開。4月6日よりドラマ『15歳、今日から同棲はじめます。』(TOKYO MX 毎週金曜日深夜25時〜25時5分)でヒロインの同級生・深川杏里を演じる。浅井企画俳優部チャンネルYouTubeにて配信中。