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2017/12/04 11:41
現役アイドル初、仮面女子・川村虹花が総合格闘技デビュー戦で完勝
最強の地下アイドル「仮面女子」の川村虹花(かわむら・ななか 21歳)が3日、新宿FACEで行われた女子総合格闘技団体・DEEP JEWELSの『DEEP JEWELS 18』大会で総合格闘技デビューを果たし、フルマーク3−0の判定で完勝した。
オープニングアクトには、仮面女子から立花あんな、桜のどか、森カノン、桜雪の4人が登場し、ミニライブで川村を含む出場全選手の健闘を後押し。オープニングのVTRでも、川村はメインイベントの選手らとともにフィーチャーされ、密着映像とインタビューが流れるなど、現役アイドルの総合デビュー戦への期待度の高さがうかがえる。
対戦相手のREICA(19歳)もこの日が総合格闘技デビュー戦。しかし、ボクシングをベースにしており、アマチュアボクシングの東海大会で高校3年間全て優勝、全日本選手権でベスト4、全国選抜で2位、そしてJOCのジュニアオリンピックでも2位と、パンチの技術においては一日の長がある選手だ。
第6試合に登場した川村は、仮面女子のメンバーを引き連れ、ライブでも使用する仮面をかぶり、光るチェーンソーを振りかざして入場。リング上で仮面をとると、集中し引き締まった臨戦態勢の表情が現れた。
ゴングがなると、川村は積極的に仕掛ける。キレのいいミドルキックとハイキックを主体に攻勢をとり、パンチにカウンターの胴タックルを合わせテイクダウンを奪っていく。グラウンドでは常に上の体勢をキープ。パスガードからマウント、サイドのポジションを奪うなどポテンシャルの高さを見せつける。
2ラウンドにパンチの逆襲を受けるも、上手く対処して再びロープ際で上のポジションをキープ。驚くのはデビュー戦にも関わらず、セコンドからの指示を冷静に聞き、グラウンドの攻防を有利に展開していたこと。そして、最後までしつこく食らいついて相手を抑え込み、肩固めを狙っていく姿勢を見せながら、終了のゴングを聞いた。
採点はジャッジ3名とも20対18で川村を支持。3‐0の判定でデビュー戦を勝利で飾った。今回はグラウンドでの頭部への打撃が禁じられた特別ルールで行われたが、もしパウンドが認められたルールで戦っていたら、川村が一本を取る可能性すら感じさせる戦いっぷりだった。
試合終了後にマイクをとった川村は「運営の方々、コーチ、一緒に練習してくださった選手の方々、そして家族のみんな、みんなに支えられました。そして何より、ここの会場に試合を観に来てくださった方々、有難うございます」と感謝を述べる。
そして「私は普段、アイドルとして活動しています。中には『そんなミーハーな気分で格闘技をやるな』とか、『格闘技をナメるな』と、少なからずそういう意見もあることを承知で、この試合に挑みました。でも週6回、朝から夕方まで毎日のように練習して、試合に勝つことができました。それでもまだまだ『アイドルが格闘技やるのか』って思う人も、もしかしたらいるかもしれません。私は本気です、本気で格闘技に取り組んでいるし、総合格闘技というものに、尊敬の念を抱いています」と、まっすぐな想いを語る。
続けて「今私が出来ることは、格闘技に真剣に向かって、一生懸命練習して、皆さんにいい試合をお見せすることだと思っています。今、正直な気持ち、勝ったあとですけど、美味しいものを食べたいとか、休みたいとか、そういう気持ちは一切ありません。やっぱり反省点もたくさんあり、今からでもすぐ練習したいぐらいです。私はこれからも格闘技に挑戦していきます。皆さん応援よろしくお願いします」としっかりと前を向いた。
デビュー戦にして高いポテンシャルを見せつけた川村。アイドル活動と総合格闘技参戦の両方に全力で打ち込もうとする彼女が、これからリングでどんな表現を見せてくれるのか楽しみだ。
■川村虹花試合後のインタビュー
「ゴングが鳴った瞬間は『やってやろう!』って気持ちでした。1発目の蹴りで相手選手が嫌がってたので『これはイケるな』と。でも、やっぱりボクサーと言うことで(相手の)パンチも強かったですね。試合は、極めきれなかった…。『1本取れなかったのが悔しい!』って気持ちです。極めるのが勝ちというか試合と言うか…。1本取れるように、『次の試合はもっと良い試合にしたい』と言う反省の思いもあります。何よりもファンの皆さん、初めての試合なのでドキドキさせてしまいましたが、Twitterで「頑張れ!」って言ってくれたり、観に来てくれたり、ファンの皆さんの声援が凄いチカラになりました! 次も試合やると思うので、これからも応援していただけると嬉しいです。ありがとうございました!」