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2017/11/09 12:05
乃木坂46、5年8ヵ月で到達した初単独東京ドーム公演 「これからも坂道を上り続けられるグループでありたい」
アイドルグループ・乃木坂46が8日、初の東京ドーム単独公演となる、全国ツアー最終公演「真夏の全国ツアー2017 FINAL!」最終日のステージ立った。デビュー5年8ヵ月でたどり着いた目標の場所。2日間で約10万人のファンとともに、ひとつの坂道の頂上からの景色を目に焼き付けた。
乃木坂46が目標の一つとしてきた東京ドーム単独公演。あまりに広いライブ空間を、いっこく堂ばりの“声が遅れて聞こえる”芸で表現する白石麻衣。前日の公演で汗びっしょりになり「完全なお風呂上がりの状態。顔がしょぱい感じになった」と明かした西野七瀬は、「ライブ終わりに、初めてペットボトル1本を一瞬で飲み干してしまって。東京ドームってすごいな」と実感。メンバーそれぞれが思い思いの言葉で、東京ドームを実現した感激を語り合う。
公演は「すべてはここから始まった」というデビュー曲『ぐるぐるカーテン』をはじめ、ヒットシングル、ユニット曲を網羅した集大成のようなセットリストで展開。炎やバルーンの特効、中央で回転上昇するセンターステージ、床が全面LEDのサブステージ、そして鮮やかな電飾のトロッコ、フロートなど、東京ドームの巨大な空間を余すところ無く使い、全力で楽しませる仕掛けが随所に現れた。その熱さにファンも負けじと大歓声を送る。生田絵梨花は「地鳴りがするよね!! こんな迫力初めて体験します。皆さんダンケシェーン!」と興奮気味に感謝を伝えた。
中盤には、乃木坂46の選抜を支えるアンダーによるライブパートが用意された。選抜抜きで行なわれる「アンダーライブ」は、始まった当初、客席が半分も埋まらないこともあった。しかしメンバーの熱さとたゆまぬ努力がファンに伝わり、現在ではアンダーだけで全国ツアーを周り、アルバムも発売されるまでになった。今回は歴代のアンダー経験者を加えてオリジナル楽曲6曲を披露。現在は選抜の常連となった伊藤万理華は「乃木坂46のことは好きか〜! 私は大好きだー!」と盛り上げた。
本編も終盤、生田のピアノ演奏で「乃木坂の幹となった曲」として『君の名は希望』を合唱。その後のMCで生田は「ここに立てたのは、今まで卒業したメンバーの力もあるし、出会いと別れをひしひしと感じます。ずっと応援してくれた人、いろんな事情があって離れた人も、これから好きになってくださる人もいる。そうやってどんどんバトンを繋げて、これからも坂を上り続けられるグループでありたい」と語った。
アンコールの4曲を終えキャプテンの桜井玲香は「6年前はつぼみだった私たちが、今日こんなに素敵なステージで花を咲かせることができました。皆さんの力を借りて、乃木坂46をもっと成長させていきたいと思います」と宣言し、「最後はやっぱりあの曲で!」と『乃木坂の詩』をファンと共に合唱、ドームは紫色のペンライト一色になった。曲を終え、深々と礼をしたメンバーが顔を挙げると、客席に白いペンライトの光で「乃木坂46 アリガトウ」の人文字のサプライズ。メンバー全員が感動に言葉を失い、大粒の涙を流すなか、桜井が「みんな大好きです! 皆さんをもっとすごい所へ連れていきます!」と感謝した。
そしてメンバー全員が、ドームの天井まで届こうかというステージの頂上まで上っていく。スタンドの一番上の客席と同じぐらいの高さに整列し、感慨深げにドーム全景を見渡すメンバーたち。坂道を象ったエンブレムが輝くステージの頂上で、一つの坂道の頂点に到達した達成感を感じていたに違いない。
止まない拍手と歓声に応えて、ダブルアンコールに突入。東京ドーム公演最後の曲は、このステージを最後に卒業していく中元日芽香、伊藤万理華のために、「2人の人生にとって、いいきっかけになったら」という想いをこめ『きっかけ』を選んだ。サブステージに集合したメンバーは、中元と伊藤を囲んで別れを惜しむ。
最後に中元は「『君の名は希望』の歌詞で“未来はいつだって 新たなときめきと出会いの場”というフレーズが大好きです。万理華と乃木坂の未来が素敵なものになると私は信じています」と挨拶。伊藤は「ありきたりな言葉かもしれないけど、大好きなメンバーがいて、スタッフさんがいて、ファンの方がいたからここまで来れました。ここからがスタートだと思うので、みんなで突っ走っていきたいと思います。本当にありがとうございました」と言葉を残した。最後には2人の肉声の感謝にドームの全員が耳を澄ませ、2日間の単独東京ドーム公演は幕を閉じた。