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2017/05/02 19:02

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NMB48の“お母さん”山口夕輝卒業 卒業公演に山本彩ら1期生ユニット『俺ら』集合「恥ずかしくない人生を送る」

NMB48の山口夕輝の卒業公演より。非公式ユニット『俺ら』のパフォーマンス。(左から)三秋里歩、山本彩、山口夕輝、岸野里香(C)NMB48
NMB48の山口夕輝の卒業公演より。非公式ユニット『俺ら』のパフォーマンス。(左から)三秋里歩、山本彩、山口夕輝、岸野里香(C)NMB48

 アイドルグループ・NMB48の山口夕輝が4月28日、大阪・NMB48劇場にて卒業公演を行なった。山口はNMB48の第1期生として約6年半在籍し、優しく気遣いが出来る“NMB48の母”としてメンバー、ファンに慕われてきた。Wアンコールでは山本彩ら1期生で結成した非公式ユニット『俺ら』としてパフォーマンス。アイドル人生の最後を締めくくった。

 山口夕輝は2010年からNMB48メンバーとして活動。真面目でメンバーから頼られ、慕われる「お母さん的存在」としてNMB48を支えてきた一人だ。オーディション雑誌『月刊デ☆ビュー』では、連載企画『NMB48 おぼえてカエって!』で約2年間ホスト役を務め、毎回一人ずつメンバーの魅力を紹介。これは、どのメンバーに対しても分け隔てなく優しく接することが出来る彼女でしか成立しない企画だった。

 卒業の舞台はチームBII『恋愛禁止条例』公演。公演前の影ナレを務めたのは山口自身で、マイクを通じ「今日がなんと、私のアイドル活動最終日でございます。いろんなことを噛み締めながら皆さんに、たくさん楽しんでいただきたいと思います。今日をすごく楽しい夜にして、一生の思い出を目の奥に焼き付けていただきたいと思います」とメッセージを送った。

 メンバー自己紹介コーナーでは、お馴染みのフレーズ「ぴっぴーぴっぴー バックするとみせかけて〜 ゆっぴー! 大阪出身23歳 ゆっぴこと山口夕輝です」にひときわ大きい声援が飛ぶ。その後、石塚朱莉と沖田彩華が自分の順番で山口の自己紹介をあえて“パクッて”披露。そのたびに、山口に対して「本家」の自己紹介のアンコールが発動。卒業が名残惜しいメンバーとファンによる微笑ましいいたずらに「このあと、時間的に大人に怒られそうです」と山口も笑顔を見せた。

 公演中のMCコーナーはやはり主役の山口の話題に。「ゆっぴさんは優しいオーラがすごくて、見ていると落ち着く」(村中有基)、「1期生で初めて仲良くなったんです」(明石奈津子)と後輩たちも接しやすく人気の高い山口。特に明石は「ゆっぴさんのことが尋常じゃなく大好き。ステージ裏で卒業を聞いたときには大号泣した」と言われるほどで「心の底から好きなんですよ。卒業してからも会えたらいいな」と語った。

 一方、同期で、現在同じチームBIIに在籍。研究生として苦楽をともにしたメンバーの沖田彩華は「二人が研究生だったとき、山本彩ちゃんのアンダーを私とゆっぴが担当していて。初めの頃ってバッチバチじゃないですか。だからいつもどっちが公演に出るか争ってたんですよ。“それも今となってはいい思い出やなぁ…”みたいな話をしたとき“あぁ、月日ってこうやって流れていくんやなぁ”ってしみじみしました」と振り返る。そんな沖田は「今日の円陣から泣いてた。結構な量泣いてて、エクボに水たまってたで」とバラされていた。

 「ゆっぴの好きなところ」という質問に、上西怜が「私、ポジションがゆっぴさんと近くて。『長い光』の“あなたの光に包まれたい”というところのゆっぴさんの表現力がすごい!」と言うと、他のメンバーも「めっちゃ“いい顔”する」と賛同。山口が「いい顔するの得意やねん」というと、客席からも「やってー!」の声。メンバーが「最後なんで…」とお願いすると、山口は歌唱中の雰囲気のある“いい顔”を再現。大盛り上がりに迎えられ「辱めや(笑)」と照れたが、ダンス・歌ともに表現力の高さに定評のある山口のパフォーマンスを、記憶にとどめる一幕となった。

 また、太田夢莉が「ゆっぴさんのツイッターが大好きで」と切り出すと、メンバーも場内も同意。「何とも言えない投稿もそうなんですけど、2月にプロフィール写真を鬼の扮装にするっていうのは誰もやってない」「卒業発表のツイートの写真が、なぜか魚6尾との7ショット」と、独特の世界観のツイートもメンバーの記憶に強く焼きついている。そして、公演スタート直前のメンバーの自然な姿を写真4枚で表現するつぶやき「#はじまりそう」も人気だが、これは、久代梨奈と森田彩花が、それぞれのスタイルで受け継いでいくことが決まった。

 ファンからの質問コーナーで「今までで一番嬉しかったことは?」との質問に。「全部嬉しかったですね。でも今日が一番嬉しいかもしれない」という山口。「今日、本当は泣いちゃうんじゃないかと思って、めっちゃ緊張してたんです、実感もなくて。でもステージに出たら、今までで一番皆さんと一つになれてるんじゃないかなって思うんです。さっき“いい顔するの得意”って言ったんですけど、私からしたら(ファンの)皆さんめっちゃいい顔してますよ! 運動会を見に来たお父さんみたい」という言葉に、他のメンバーも「ファンの皆さんを見てたらゆっぴの人柄が分かる。目が全体的に優しい」と頷いていた。

 公演本編、そしてアンコールを終え、これまでの山口の歩みをまとめたVTRが流れた直後、大太鼓のイントロが響くと、ファンからは「おおおーっ」いう驚きと歓声、そして「待ってました!!」の声。山本彩をはじめとする1期生の仲の良いメンバーで結成された非公式ユニット『俺ら』が登場したのだ。体調不良で欠席した小笠原茉由を除く、卒業生の岸野里香、三秋(小谷)里歩、そして山本、山口の4人で、秋元康が歌詞を書き下ろしたオリジナル曲『俺らとは』をパフォーマンスした。

 大興奮の客席に「皆さんこんばんは、俺らです!」と挨拶をキメた4人。山本は「ゆっぴがこの曲を選んでくれてなかったら、『俺ら』が集まる機会もなかった」と感慨深げ。山口が卒業することで、『俺ら』が山本一人になることを「『俺』さん」と三秋がからかったのをきっかけに、「誰が『俺』さんやねん!…って一人になるけども」(山本)「一人でふんだんにこのステージを使ってもらっていいですよ」(山口)「それでは聞いてください『俺』…」(岸野)「全然カッコよくない! 面白がってるだけやから!」(山本)「最後の歌あるやん? 『さや姉』か『俺』かどっちかやで」(岸野)「イヤや! 究極過ぎるやろ」(山本)「ソロ曲何曲目?」(山口)「何曲めかな…って、『俺』ソロ曲にしちゃうん?」(山本)「(卒公で)やるとき呼んでな」(山口)「私、最後『俺』やるから!」(山本)「あんなに嫌がってたのに?(笑)」(山口)「じゃあ里香らフロントで見てるわ」(岸野)「じゃあ出ろや!!」(山本)と、気心の知れた1期生ならではの、いつまでも聞いていられるやりとりが続く。

 ひとしきり笑ったあと、メンバーが呼び込まれ卒業セレモニーが始まる。卒業証書と花冠と花束、メンバーからの色紙、そしてNMB48にいた証として劇場に飾られる金のプレートを手にした山口は最後のマイクを取る。

「皆さん、この6年半ありがとうございました。今の気持ちを伝えようと思って、何も考えて来ていないので、ぐちゃぐちゃになったらごめんなさい。今日は泣くと思ってたんですよ。涙もろくて卒業発表の時も泣いてしまったので。でも、今日はなぜか凄く晴れやかな気持ちです。素晴らしい卒業を皆さんに作ってもらえたんだなって思っています。卒業するって決まってから、大切さにいままでの何十倍も気付いて。握手会で、皆さんいいたいことがたくさんあるはずなのに、気持ちを押し殺して『ありがとう』と言ってくれたことが、卒業するに当たって、前向きな気持ちを作ってくれたなって思いました」

「6年半前は、ただ自分が人前に出て“歌って踊りたい”という理由でアイドルになったんですけど、こうやって目を合わせて皆さんと話すことで、ビックリしたり笑ってくれることがすごく幸せで。活動していくうちに、周りのメンバーや皆さんのお陰で、恥ずかしがらずに自分を出せるようになりました。本当に自分でも考えられないぐらい性格が明るくなったと思います。この6年半は早いけど濃いくて、タイムマシンに乗っていたような気持ちです。でも、こんなにたくさんの人が私の事を慕ってくれるということが、凄い記憶過ぎて、なんかパッて忘れてしまうんじゃないかというのが不安なんですけど、絶対に忘れないように心の中に留めておきたいと思います」

「すごく沢山の人に『素晴らしいところにいるのに、もったいないよ』って言われたんです。ファンの皆さんはもちろんですけど、近所のおばちゃんとか、全然見たことのないおばあちゃんの友達とか(笑)。私ももったいないなって思って、離れるのが惜しくて。やっぱり卒業発表しいひんかったらよかったって思ったんですけど…。でも、こんなにもったいない思いをして、次の新しい道に進むんだから(涙ぐむ)、ぜったいに恥ずかしくない人生を送りたいと思います! これから身近に会えなくなったり、ステージに出れなくなったりするけれども、すごく頑張っていますので、心の中で応援してくれたら嬉しいです! 6年半、ファンの皆様、メンバー、スタッフの皆さん、友達、家族、応援してくださった全ての皆さん、本当にありがとうございました!」

 大きな拍手の中、「ツイッター続けて!」「お願いします」というファンの声を受けて「私もツイッター大好きなので、続けるようであれば、こっそりと報告したいと思います! 裏アカじゃないよ(笑)」と返した山口。そして「『卒業しないで』、じゃなくて『ツイッター続けて』っていうそんな卒業公演ある? 嬉しいですけどね!」と笑顔。NMB48ではなくなり、アイドルではなくなる山口の分身であるツイッターを、卒業後も見続けたいというのは、山口の人間的な魅力にファンが惹かれているからに他ならない。

 卒業公演終了後、少し気持ちが落ち着いたところでコメントをもらうことが出来た。『俺ら』メンバーの集合については「嬉しかったぁ! ファンのみんなも喜んでくれたし、呼んでよかったなと思ってます。最後にずっとやって来たメンバーと一緒にできたことが私の中で締めくくりになったなって思います」とやりきった表情。

 そしてついに卒業の公演を終え「本当に長くて短かったような、一晩のすごく濃い夢を見たような凄い速さで。ハッて気付いたらもう終わりかって。でも、やっぱり原点に戻って公演をすることで、いろんな人の顔を見て、メンバーの顔を見て、スタッフさんが私たちのためにいろいろしてくれているのを見て、あらためて、あぁ本当にこれが終点なんだなぁって思ったら、(NMB48を)やってて良かったなって心の底から思いました。本当にみんなには感謝していて、自分だけの力じゃないって本当に思うから。こんなにたくさんの人と接することが出来たことは、本当に人生の宝物だなって感じてます。それに恥じないように生きて行きたいと思っています」とコメントを残した。

 卒業後は大学生として、本格的に就職活動に入る山口。NMB48で培ったものを武器に、きっと「恥じない生き方」を実践するに違いない。そして5月1日から、個人のツイッターアカウントを開設したことが、公式ツイッターで報告された。

関連写真

  • NMB48の山口夕輝の卒業公演より。非公式ユニット『俺ら』のパフォーマンス。(左から)三秋里歩、山本彩、山口夕輝、岸野里香(C)NMB48

  • NMB48の山口夕輝の卒業公演より。山口夕輝のパフォーマンス(C)NMB48

  • NMB48の山口夕輝の卒業公演より。「『俺ら』です!」と挨拶する4人(C)NMB48

  • NMB48の山口夕輝の卒業公演より。やはり格別の1期生4人のトーク(C)NMB48

  • 卒業の証、花冠をかぶって卒業のあいさつをする山口夕輝(C)NMB48

  • 卒業公演後、晴れ晴れとした表情の山口夕輝。劇場に飾られていた顔写真と、今後卒業生の証として飾られるネームプレートを手に(C)Deview

  • 卒業公演後、晴れ晴れとした表情の山口夕輝。劇場に飾られていた顔写真と、今後卒業生の証として飾られるネームプレートを手に(C)Deview

  • 卒業公演後、晴れ晴れとした表情の山口夕輝。劇場に飾られていた顔写真と、今後卒業生の証として飾られるネームプレートを手に(C)Deview

  

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