ニュース
2016/10/14 20:02
AKB48岩立沙穂、『赤毛のアン』で初ミュージカルに挑む「役を通じて理想の女性に近づきたい」
AKB48の岩立沙穂が10月21日〜23日、東京国際フォーラム ホールCで上演される『2016年生命のコンサート・音楽劇「赤毛のアン」』に出演、主人公アンの親友・ダイアナ役を演じる。オーディション情報サイト「デビュー/Deview」は、初のミュージカル出演を目前に稽古に励む岩立にインタビュー。舞台への想い、成長に繋がる経験について聞いた。
『2016年生命のコンサート・音楽劇「赤毛のアン」』は、初演から25周年を迎える名作ミュージカル。プロの俳優と一般公募のオーディションに合格したキャストが共演。汀夏子、浜畑賢吉らのベテランから、劇団四季出身の小島良太ら実力派、そして東京MXテレビ『5時に夢中』の月曜レギュラー・GOW(ガウ)やフェアリーズ・井上理香子ら多彩な顔ぶれが揃う。
■岩立沙穂インタビュー■
――ミュージカルへの出演が決まったことについての感想をお願いします。
「以前、AKB48で朗読劇をやらせていただいて、そのときに演じることが楽しい、もっとこの先の演技をやってみたいと思うようになりました。演劇を観にいくのも好きですし、メンバーが出る舞台もよく観に行ってるんですが、いつも一緒に活動しているメンバーが、違うステージに立っているのを観ると刺激を受けて。自分も舞台に立ちたいという気持ちが強くなっていたときに、こんなに大きな舞台に出演できることが決まってすごく嬉しいです」
――以前の取材で、小さいときにミュージカルを観たことがきっかけで、ステージに立つことに興味を持ったと語っていました。
「母が毎夏必ず観にいく舞台を、幼少時から一緒に観にいく習慣がありました。歌って踊るという、舞台上で起きていることに憧れや、格好良さ、魅力を感じていて。その想いが多分、今やっていることやこれからの夢に繋がっているのかな。でも憧れの舞台に挑戦する日が、こんなに早く来るとは思わなかったので、まだまだ不安が多いんですが(笑)。稽古のときは不安になるもの、本番ではもっと自信を持ってダイアナを演じられるようになりたいです」
――アイドル活動とは、歌も踊りも表現の方法が違うと思いますが。
「男性の方とワルツを踊るシーンがあるんですが、AKB48では一曲丸々誰かとペアで踊るということがないので緊張します。ワルツってアイドル活動のなかでは出会わない曲じゃないですか? でも今回は、社交ダンスの先生が来て下さってステップから本格的に教えていただいているので、基礎から学んでいます」
――それを乗り越えたら、一つ上のステージに上がれそうですね。
「歌に関しても、先日AKB48劇場の音響スタッフさんに“前より声が出るようになったね”って言っていただけて、すごく嬉しかったです。舞台に向けてのボイストレーニングを事前に個別でやらせていただいていたので、成長が少しだけ実感できました」
――岩立さんの演じるダイアナは物語のなかでも重要な役柄です。
「アンの大親友で、アンのことをすごく支えている存在だと思うんです。アンが自由に自分のやりたいことに向かって行くときに、ダイアナはフレッドとの結婚について自分なりにちゃんと考えていて、すごくしっかりしている子だなって思います。その上で、アンが困っているときには助けてあげられる。私自身は頼りない感じしかしないんですけど(笑)、もうちょっとアンを支えられるようになりたい……そこが今のテーマかなと」
――ダイアナとはちょっと違う?
「緊張したりするとバタバタと焦ってしまうので、もうちょっと余裕を持って動けるようになりたい。ダイアナは器の大きい女性なので見習いたいです。最近22歳になって、もっとしっかりしなきゃなって普段から感じているので、この役を通じて少しでも理想に近づけたらと思っています」
――演じるときに意識していることは?
「私は普段の会話でも大きな声を出していないタイプで、大きい声を出しているつもりでもそうではないみたいで。お稽古中に汀さんから“もっと声を大きく”って指摘していただいて。自分が思っている以上に声を出さないといけないと意識しています。そのためにももっと『発声練習』は必要ですね(笑)」
――AKB48のメンバーの反応はいかがですか?
「観にいきたいと言ってくれています。先日、藤田奈那さんも行きたいって言ってくださて。奈那さんは最近別の舞台の『赤毛のアン』に出演なさっていたんですが、ダイアナ役だったんですよ。だから本当に観に来ていただくことになったら、その日はすごく緊張すると思います(笑)」
――稽古場の雰囲気はどうですか?
「子役から大人のベテランの方まで、幅広い年齢やキャリアの方が稽古場にいらっしゃいます。子役の子供たちは無邪気に話しかけてくれるので“癒し”です。ちっちゃい子は好きですし、話しているとすごく面白いんです。周りに大人が多い環境にいるからだと思うんですけど、ちょっとませている発言が面白くて。大人ぶったことを言うのが可愛いので、それを微笑ましく眺めています」
――先日嬉しいこともあったとか?
「私の誕生日(10月4日)当日にもお稽古があって、普通に大人キャストで通し稽古をやっていたんですが、私が台詞を言ったときに突然電気が消えて。“えっ!停電!?”って思ったらバースデーケーキが出てきたんです。みんなで打ち合わせてサプライズで祝ってくださって、本当にビックリして嬉しかったです。最近出会ったばっかりなのに、そんな風に祝っていただけたことが嬉しくて。カンパニーの一員と思っていただけているのであれば嬉しいですし、一気に距離が縮まって、仲が深まったように感じました」
――開幕までもうすぐです。とても大きな劇場ですし、生のオーケストラ演奏も入りますね。
「楽しみです! ソロパートを歌うので、そういう意味ではすごく緊張するんですが、まったく想像がつかないので、楽しみだと前向きに考えています。今年で国際フォーラムは改修工事に入ってしまうために、このステージに立てるのは最後なので、私だけじゃなくて皆さん気合が入っています。今回、子役のアンが5公演とも違うので、毎回違う工夫をしようと思って稽古しています。5公演とも楽しみにしていただきたいです」
――舞台を観に来る方にはどんなところに期待してほしいですか? アピールをお願いします。
「えーー!? 期待しないでほしい、フフフフッ。ハードルはあんまり上げないでほしいんですけど(笑)。先日の握手会では、私のレーンに並んでくださる方がほとんど全員“観にいくよ”って言ってくださって。“奥さんと観に行くよ”とか、家族で来てくださる方もいるみたいです。『赤毛のアン』は、アンの幼少期から大人になるまでを描く物語。出演者には老若男女いろんな方がいますし、家族の話でメッセージ性も強い作品なので、年代によって受け取り方も様々で、考えるきっかけになる作品だと思います。歌やダンスもあるので、子供が観てもきっと楽しいから、ぜひ家族を誘ってきて欲しいと思います。そしてみんなの心があったまってくれたら嬉しいです」
『2016年生命のコンサート・音楽劇「赤毛のアン」』は10月21日(金)〜23日(日)、東京国際フォーラム ホールCにて全5公演。