釣りに打ち込んでいるアイドル“つりビット”が主宰する2マンライブ『つりビット Presents 俺得だよ！全員集合！ 〜Spring Special〜』が14日、東京・TSUTAYA O-WESTで開催された。これまで、アイドルネッサンス、わーすた、Ange☆Reveなど今後注目のアイドルと“対バン”し、恒例となっている同シリーズ。今回は、昨年末の日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞し、最新シングルがオリコン週間シングルランキングで初登場1位を獲得した、こぶしファクトリーが“対バン”相手。今最も勢いのあるアイドル“こぶし”との対バンということで、場内は熱気につつまれ、つりビットのメンバーたちも気合いっぱいの様子だった。

　オープニングでステージに登場した二組。個性的な衣装が多いこぶしファクトリーだが、この日はつりビットと同様、真っ白のワンピースの衣装で登場。純白の計13人が一列に並ぶ姿は壮観だった。リーダー・広瀬彩海は「グループのカラーをしっかり出しつつ、お互い高め合っていけるライブにしたい！」と意気込む。

　一方、つりビットの竹内夏紀は「ここに来てくださってる方は、つりビットのことを知らない方が多いと思うんですけど…」と“ホーム”ながら自信なさげな言葉に、ファンは「えーっ」とリアクション。だが「知らない方も一緒になって盛り上がってもらいたいなと思います！ つりビットは、いつもライブを楽しんでもらいたいなと思ってるんですけど、今回はそれに加え、全力を尽くして、やり切ることを目標に頑張っていきたいと思います」と熱く叫ぶと、今度は大歓声が上がった。

　ライブの“先攻”は、こぶしファクトリー。サブリーダー・藤井梨央が「最後まで盛り上がっていきましょう！」と叫び、一曲目から“オリコン1位曲”『桜ナイトフィーバー』。季節にぴったりの曲で華やかに幕を開けると、『押忍！こぶし魂』『ドスコイ！ケンキョにダイタン』『ラーメン大好き小泉さんの唄』『チョット！愚直に猪突猛進』と、力強い“こぶしワールド”全開の曲で、ぐいぐい攻め込む。

　またBerryz工房のスピリットを継承するグループでもある“こぶし”。この日も『胸さわぎスカーレット』のカバーを披露するとともに、メロン記念日の『This is 運命』もカバー。ハロプロファンを熱狂させた。そして“こぶし”初のオリジナル曲『念には念（念入りVer.）を熱唱すると場内の盛り上がりは最高潮に。その勢いのまま、ラストは再びBerryz工房のカバー『かっちょ良い歌』で勢いいっぱいに締めくくった。

　続いて“後攻”で登場した、つりビットの5人。この日はホワイトデーということで、『恋のマジカルスイーツ〜あなたの恋を叶えます〜』から可憐にスタート。続いて、メンバーとファンが一緒になってタオルを回す振りがインパクト大の『爆釣御礼』で場内一体の盛り上がりに。そして『釣り銭はいらねぇぜ』『恋愛戦線異常あり』と勢いいっぱいにたたみかけた。

　続く『桜じゅうたん』ではしっとりした面も。メンバーの安藤咲桜は実はこの日中学の卒業式を迎えたそうで「本当に卒業しちゃったんだなと…」と歌いながら、メンバーの中でもひときわ感慨深い様子だった。そしてラストスパート、冬の代表曲『ウロコ雲とオリオン座』から一転、夏の曲『真夏の天体観測』で熱く元気いっぱいに駆け抜けた。

　エンディングで再びステージに集合した二組。つりビットの安藤が、「本当に“俺得”だったなと思います。今日のライブをすっごい楽しみにしてて、レッスンも頑張って、今日はいろんなつりビットを見せられたかなと思います。完全に“出しきれた”かなと思ってます！」と感想を話すと大きな拍手と歓声が。

　また、こぶしファクトリーの浜浦彩乃が、「今回は初めて2マンライブをやらせてもらったんですけど、フレッシュな2グループが集まって、エネルギッシュで楽しいライブになったと思います」と充実した表情で語り、場内大歓声につつまれながら、ステージの幕をおろした。

　若手アイドルの中でも、長年のレッスン経験から特にスキルの高さで定評がある、こぶしファクトリーとの競演は、つりビットのメンバーたちにもとても勉強になった様子で、こぶしファクトリーにとっても、“2マン”という新たな場で、つりビットの「ファンを楽しませたい」という意欲に触れ、刺激を受けた様子だった。ステージの最後には、「ぜひ、また一緒にライブをやりましょう」と約束していたメンバーたち。二組が再び同じステージで歌う日を楽しみに待ちたい。