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2014/02/25 21:51
『AKB48グループ大組閣祭り』でNMB48移籍の梅田彩佳「25歳でこんな転機が…そんな人生も面白い」
AKB48グループのイベント『AKB48グループ大組閣祭り〜時代は変わる。だけど僕らは前しか向かねえ!〜』が24日、Zepp Diver City TOKYOにて開催された
AKB48グループには、現在国内に4つのグループと12のチームが存在するが、メンバー各自の可能性を開花させるきっかけを作るため、これらグループとチームの垣根を超えて再編成を行なうのが今回の『大組閣祭り』の目的だ。しかし、各グループ、チームはそれぞれのカラーを持っており、メンバー個々人には所属チームに対しての愛情、団結心、忠誠心がある。ファンはそうした想いを知った上でそれぞれの劇場公演に足を運んでいる。メンバー、ファンのそんな想いを破壊しかねない『大組閣』にはイベント前から賛否両論が起こっていた。
イベントの冒頭は、スタッフが結成したおやじバンドの演奏や、スタッフ編の組閣が行なわれるなど、比較的和やかなムードで進む。しかし、一人目の高橋みなみのチームAキャプテン兼任に始まり、中村麻里子のチームAへの転籍及び副キャプテン就任……と、考える暇も与えないほどのテンポで読み上げられていく異動にはメンバー、ファンもあっけにとられるばかり。
そんななかで、HKT48チームHの中西智代梨のAKB48チームAへの完全移籍が読み上げられると、会場のムードはさらに変わった。同じグループ内でのチーム間の異動や、元のグループに属したまま他のグループと兼任することとは大きく異なる「グループ移籍」。チーム異動を「クラス替え」に例えるのなら「転校」とも呼べる移籍の重さにメンバーたちの動揺は隠し切れない。
口を開いたまま呆然とする小笠原茉由(NMB48チームNからAKB48チームB)、SKE48チームSからAKB48チーム4の副キャプテンに任ぜられた木崎ゆりあは混乱したまま「頭脳は追いつかないかもしれないけど、がんばります」と言葉を搾り出す。移籍のショックで、大きな音を立てて泣き崩れ、号泣する佐藤すみれ(AKB48チームAからSKE48チームE)、気持ちの整理がつかず、ステージ上で顔を抑えたまま動くことが出来ない藤江れいな(AKB48チームBからNMB48チームM)、思いつめたように表情を硬直させ舞台袖に下がっていった菊地あやか(AKB48チームAからNMB48チームN)……移籍の衝撃を受けた彼女たちのその心中は計り知れない。
重くなりがちな空気を少しばかり変えたのは、AKB48で上京、怪我での長期離脱、総選挙での選抜、キャプテン就任などさまざまな経験をしてきた年長メンバー・梅田彩佳のスピーチ。「AKB48の中では25歳で一番上で、Bでキャプテンもやっていたので、正直、ここまで来たらHKT48で(出身地の)福岡に帰る感じになるかなと思ってたので、ここ(NMB48チームBII)で来たか!とびっくりしました(笑)。でも先ほどチームの紹介VTRを見たときに、チラシを自分たちで配ったというのをやっていましたし、自分たちメンバーも知ってて、チラシをもらったこともあるんですけど。確かにAKB48が出来たときはチラシ配りから始まったなあっていうのを…初心を思い出して。私も正直すごく不安です。25でこんな転機があるのか?と思いましたが、そんな人生も面白いかと思ってもう一回楽しみながら、メンバーと一緒にやりたいなと思うので、ぜひNMB48ファンの皆さんも、“いやあ、外から来たよ”と思うかも知れませんが、もしよかったらメンバーと一緒にがんばっていきたいし、(副キャプテンとして)キャプテンのことも支えていきたいので、よろしくお願いします」。この前向きな言葉と梅田の笑顔に、救われたようにうなずくメンバーの顔も見え、MCを務めた土田晃之と戸田恵子も「清清しい」と賞賛した。
最後にマイクを取ったAKB48グループ総監督の高橋みなみは、「なめていました」と予想以上の大変革の率直な感想を語り、「ここまでメンバーが離れ離れになると思っていませんでしたし、正直ショックなところもあります。でも、ある意味おもしろ味のあるチームになったかなとも思います。まずは考える時間が必要だと思います。メンバーもそうですし、ファンの皆様もそうでしょうし、まずその時間をいただいてからきちんと飲み込みたいと思います」と続けた。そして「やらされているのではなく、私たちは自分の夢に向かって一生懸命歩んでいきたいという気持ちで立っています。きちんとその場所で得るものを得て、この組閣を半年後1年後大成功だったと言えるように頑張っていきたいなと思っています。どうぞ皆さん、これからも応援よろしくお願いします」と、ファン、そしてメンバーにメッセージを送った。