シリーズ累計70万本を超える、大人気ゲーム『薄桜鬼』を題材とした、ミュージカル『薄桜鬼』土方歳三 篇が、2日から日本青年館 大ホールにて開幕。初日公演を前に、ゲネプロが行われ、土方歳三を演じる矢崎広ら、主要キャストが囲み取材に応じた。

　同作品は、大人気ゲームを『薄桜鬼』を原作としたミュージカルで、今作が三作品目。2012年のG.W.にサンシャイン劇場にて、第一弾「斎藤 一 篇」を上演し、2013年3月に同じくサンシャイン劇場にて、第二弾公演「沖田総司 篇」を上演。若手実力派俳優陣の熱い演技と、幕末の動乱の時代を生きた新選組とミュージカルという組み合わせが好評を呼び、殺陣×ダンス×歌で新選組を表現するという斬新な演出で観客を魅了した。今回の「土方歳三 篇」では、局長である近藤勇の片腕として新選組をまとめ、“鬼の副長”と呼ばれる『土方歳三』が物語の主人公となり、父を探して京へやってきた少女・雪村千鶴との恋模様や、風間千景率いる鬼一族との戦いが描かれる。

　今作の主人公・土方歳三を演じる矢崎広は「3回目になるので、いつものメンバーのチームワークはどんどん上がっているし、新しく入ってくれたキャストの人たちも“昔からいたんじゃないかな？”っていう形で参加してくれていて、とても心強いカンパニーになったなと思います。この勢いで頑張りたいと思います」と初日公演に向けての意気込みをコメント。紅一点の雪村千鶴を演じる菊地美香は「初参加ということで、エネルギー溢れる男のコたちばかりのカンパニーに入れて頂きまして、正直とても苦労する部分が多かったんですが、今は、彼らとともに、いかに素直に正直にまっすぐ演じきれるかというのが、私の目標です」と話し、「伝説を作るべく、ミュージカル『薄桜鬼』土方歳三 篇お力添えできるように頑張ってまいります！」と力強く意気込みを語った。鬼一族の風間千景を演じる鈴木勝吾は「色々な人が待ちに待ったミュージカル『薄桜鬼』土方歳三 篇だと思うので、集大成として自分のやるべきことは何かを考えてここまできたので、その集大成を皆様にお見せしたいと思います」と胸を張った。

　歌も見どころのひとつとなる同舞台。それぞれお気に入りの楽曲を聞かれると、矢崎は「どれも好きですね〜」と悩みつつ、「毎回聴いていて気持ちがだきるのは『ヤイサ！ヤイサ！ヤイサ』。この曲を聴くと、ミュージカル『薄桜鬼』が始まるんだなって思う』とコメント。菊地は「千鶴としては、二幕の頭の楽曲。メロディアスでドラマティックな素晴らしい曲を頂いて、歌う度に胸が熱くなる1曲です」と語り、鈴木は「『ヤイサ！ヤイサ！ヤイサ』ももちろんですが、風間千景としては、一番最後の曲は一番好きな曲です」とコメント。

　また、矢崎の座長ぶりについて質問が飛ぶと、鈴木は「すばらしいですよ！」とひと言。すると矢崎は「うわ、ざっくり〜（笑）」と返して笑いを誘い、慌てて鈴木が「でも、ホントに若手の俳優さんが集まる座組みの中で、僕と矢崎くんは1つしか違わないんですけど、初演の頃から背中をみてきて……。ずっと僕は土方と風間で絡みたかったので、それが今回叶って嬉しい。言葉でどうこうっていうよりも、行動で示し続けてくれる座長だなってイメージです」とコメント。菊地も「土方さんらしく“背中を見てよろ”っていう、お芝居だったり、殺陣とかダンスに関しても、言葉で伝えるというよりは、若いコたちに“オレを見てついてこいよ！”っていう、土方の役にピッタリだな〜って思いました」と語った。

　それに対して、矢崎は「ありがとうございます」と照れながら話し、「オレ、何もしてないみたいに聞こえますよね（笑）。でも、「俺はこっちを守るからお前は背中を守れよ。」というスタンスでやっていました」とコメント。さらに「今回は、特にカンパニーに関しては、あれこれ言うとかではなく、自分がやってみせるっていうことを意識していたかも。演出家の毛利さんも『今作は決定版』と言っていて、自分は「新選組 篇」だと思っていて、それぞれがそれぞれに活躍してほしいので、いろいろ相談にも乗ったり、話し合いをしてここまで来ている。いいままでの総括になるので、新選組というものを観て頂けばと思います」とアピールした。

　ミュージカル『薄桜鬼』土方歳三 篇は、10月11日（金）まで日本青年館 大ホールにて上演中。2014年1月4日には、同公演のDVDがリリースされることが決定。さらに、2014年1月4日（土）、5日（日）に同じく日本青年館 大ホールにて、「斎藤 一 篇」「沖田総司 篇」「土方歳三 篇」の楽曲を使った、ミュージカル『薄桜鬼』のライブ公演が開催されることが発表された。

　なお、発売中の『デ☆ビュー』11月号の『れいん坊！万才』コーナーに、鈴木勝吾が登場中。

（C）アイディアファクトリー・デザインファクトリー／ミュージカル『薄桜鬼』製作委員会