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2011/04/11 20:46
「ふざけんじゃねえよ!」ももいろクローバー・早見あかり脱退の陰に熱く濃密な友情
6人組アイドルユニット「ももいろクローバー」が中野サンプラザホールで10日、『4.10 中野サンプラザ大会 ももクロ春の一大事〜眩しさの中に君がいた〜』を開催。脱退を決めた早見あかり最後のステージとなる第2部『早見あかりFINAL そして…』で、早見と5人は抱擁を交わしながら、溢れだす気持ちを伝えあった。脱退を発表した帰りの車中、早見は「一心同体」のリーダー・百田夏菜子と二人で想いをぶつけあったといい、「かなこの最初の言葉が“ふざけんじゃねえよ!”でした。でも“ももクロを辞めても親友でいてくれる?”という一番聞きたかったことに“あたりまえじゃん!”と笑顔で答えてくれました」と、熱く濃密な友情を確かめあったことを明かした。
コンサート第2部『早見あかりFINAL そして…』の終盤、真っ白な衣装を着た早見あかり、百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、有安杏果、高城れにの6人は、別々の道を歩んでいく仲間についての思い出を語り始めた。号泣し言葉が出ない百田に、客席から「かなこぉ」「笑顔!」と声援の後押し。頑張って笑顔を見せ「頼りないリーダーの私の背中をいつも押してくれて…。あかりんがいないと本当に何もできないけど、これからは心配させないようになろうと思います。負けず嫌いで頑固で絶対に自分の意志を曲げない、そんなあかりんが私は大好きです。ももクロを辞めても一生ずっと付き合っていく気でいるので、ずっとずっとよろしくお願いします」と、やっと言いきると「もうダメだぁー!」と早見の胸に顔をうずめ泣きじゃくった。
最年少の佐々木は「あかりんと一緒に初めてママ抜きで原宿に行って、プリクラを撮ったのがすっごいドキドキした思い出。もっといっぱい一緒に踊りたいけど、男っぽい性格だから引きとめられない。本当にウソでしょおって思ってるんだよ!」と思い出を語り、玉井は「一緒にマックに行ってからビラ配りをしたのを覚えてる。今は信じられないから笑顔で送ることができるかもしれない、心配させたくないから泣き虫だけど笑います! 頭が真っ白なまんまで、伝えたいことがいっぱいあるのに伝えられない」と最後はぐしゃぐしゃになりながら想いを伝えた。
そして高城は「面白いことが言えなくて悩んでた時、あかりんがMCを拾って“やっぱ高城面白いよ!”って言ってくれて救われた。あかりんは強くてももクロの“お父さん的存在”だったけど、一番繊細で純粋なことも知ってる。だからもっとももクロに頼ってください。あかりの一番のファンとして応援したい、ガンバろっ!」とエール。有安は「あかりんは、最初ヘン顔ばっかりしてるコで、ハーフのコかと思いこんでたし。いつのまにかあかりんを見ると緊張するようになって、写メ撮りたいのに緊張して。でも今日あかりんから“写メ撮ろう”って言ってくれて嬉しかったし、ドキドキしたけど顔をしっかり目に焼き付けました。誕生日が2日しか違わないのに、私が持っていないものをたくさん持っている、そんなあかりんが大好きです!」と、意外な告白をした。
メンバーからのメッセージを受け取った早見は、一人ずつに対して想いを返した。「ももか(有安)はキレキレのダンスも、学業との両立も全てにおいて完璧! また写メ撮ろうね」「れにはすごい面白い人。でもいい人過ぎて自分を犠牲にしているから、もっと言いたいことを言ってもいいと思うよ。れには私が守ってやる!」「しおりん(玉井)は本当の妹みたいで大好きだった。気が強くてぶつかることも多かったけど、自由人でいろんなことを忘れさせてくれるコで楽しかった!」「あーりん(佐々木)は一緒に加入した同期。ツアーの車の中でもずっとお笑いのDVDを見ていつまでもネタの話をしてた。ザ・アイドルっていうルックスなのにサバサバしてて、私とめっちゃ気が合うのがスゴイと思う」と、じっくりと時間をかけ丁寧に言葉を返していき、佐々木に対しては「一番ちっちゃいけど、頼りないお姉さんたちを引っ張っていってね」と、自身が務めたMCの役目を託すように語りかけた。
最後に残ったのは一番の“盟友”と呼べる百田。「かなことはどこかのタイミングから“一心同体”で、思っていることが互いに分かるようになっていました。悩んでいるとすぐに気付いてくれたし、私が辞めようと思っているときもその時点で気付いていたみたいで。“あかりん、辞める気なの?”っていうメールを作ってたらしいんですが、送ったら本当になっちゃうから送らなかったって聞いて、かなこには何も隠せないんだなって」と言うほど、互いを理解し合った仲だ。それだけに、「正直私がいなくなって一番心配なのはかなこ。メンバーで写真を撮るときも一歩下がりたがるんですよ。そこで前へ行けないのがウチの優しいリーダー・百田夏菜子で。その後ろから背中を押す私がいなくなったら潰れちゃうんじゃないかって…」と気遣う。
脱退を発表した帰りの車中で、早見は百田と二人で思っていることを全部言いあったという。「“ふざけんじゃねえよ!”。一番最初に言われたのがその言葉でした。“ごめんなさい”って何度も言いました。でも、一番聞きたかったことがあって、“ももクロを辞めても親友でいてくれる?”と言ったら“あたりまえじゃん!”って笑顔で答えてくれました。親友だって思ってるのがあかりだけじゃないって分かって嬉しかったし、これ以上話さなくてもコイツには伝わるなって思いました」と、2年半苦楽を共にして培った熱い友情を確かめ合った二人。「第1部で“デコまゆ”二人で楽しく踊れたことがいい思い出になりました。しっかりリーダーやるんだよ!」と百田を激励した。
この日を境に別々の道を歩むことになる早見と百田だが、「私たちの目指す“紅白”に6人で立つのは無理だと思ったけど、あかりんが審査員で、絶対に“紅”に入れさせてやるって思ったし。無理なことなんて無いって思うから、大きくなろうね!お互いに」(百田)と、共に前を向いて進んでいくことを誓い合った。そして早見は客席のファンに向けて「私はももクロも、ももクロのスタッフも、ももクロのファンもみんな大好きです!」とメッセージを送った。
「泣いてばっかいちゃダメですよね…。もー本当にサイアク!(笑) …今まで本当にありがと!」という百田の言葉に続いて、メンバーからのサプライズで「あかりんへ贈る歌」が贈られた。アンコールで全員が早見のイメージカラーである青色の衣装を着て登場すると、青い空がバックに現れ、「ツヨクツヨク」「あの空へ向かって」を披露。「泣いてもいいから最後は笑顔で」を胸に臨んだメンバーは、一人ずつ笑顔で早見と抱擁を交わし、バックステージへと消えて行った。最後に一人残った早見が、マイクを切って肉声で「今まで本当にありがとうございましたー!」と客席に向かって感謝を伝えると、ももクロが青く染まった『早見あかりFINAL』は幕を降ろした。